安倍首相:習主席と会談 「関係改善進む」で一致

毎日新聞 2015年04月22日 19時44分(最終更新 04月23日 01時12分)

中国の習国家主席(右)と言葉を交わす安倍首相=2015年4月22日、AP
中国の習国家主席(右)と言葉を交わす安倍首相=2015年4月22日、AP

 会談に先立ち、首相は22日昼(日本時間同日午後)、アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念首脳会議で演説し、第二次大戦への「深い反省」を表明した。05年の50周年首脳会議で、小泉首相(当時)が「村山談話」を引用して表明した「植民地支配と侵略」への「心からのおわびの気持ち」には言及せず、戦後の日本のアジア・アフリカ地域への貢献と今後の関係強化を強調した。

 首相は、55年のバンドン会議で採択された「バンドン10原則」のうち、「侵略または侵略の脅威、武力行使によって他国の領土保全や政治的独立を侵さない」「国際紛争は平和的手段によって解決する」の二つの原則を紹介。「この原則を日本は先の大戦の深い反省とともに、いかなる時でも守り抜く国であろうと誓った」と強調した。

 テロ対策や感染症、自然災害、気候変動など一国では解決できない課題の解決に向けた結束も呼びかけ、アジア・アフリカ地域で、今後5年間で35万人を対象に技能向上や知識習得などの人材育成支援を行う方針を表明した。

 ◇日中首脳会談の骨子

・両首脳は日中関係が改善しているとの認識を互いに表明

・安倍晋三首相は「歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」と説明

・首相は東シナ海での衝突を防ぐ「海上連絡メカニズム」の早期運用開始を改めて提起

・両首脳はアジアインフラ投資銀行(AIIB)で意見交換

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