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ぐーたらドラゴン漂流記 作者:働きたくないでござる

我、死ス


真っ暗な部屋の中、唯一の光源であるロウソクのそばで俺こと鈴木敦啓は踞りながら空腹にあえいでいた。

「し、死ぬ」

掠れた声で言葉を絞り出した俺だが、俺のいる部屋にはいい臭いが漂い俺の空腹を更に煽っていた。この部屋からは見えないがその原因は簡単に予想がつく、どうせ俺をこの監獄のような部屋に叩き込んだ奴等が部屋の近くで飯を食っているのだろう、顔も覚えていないし当然名前も知らないが全員黒ずくめだったというのは覚えている、まぁだからなんだという話ではあるが。
実を言うとこの監獄のような部屋に叩き込まれてから2ヶ月ほど経っているがその間に与えられた食糧はガッチガチのパンを一切れと水、これを一日に一回という完全に殺しに来てるとしか思えない量と頻度である。

(実際殺しに来てるのかもしれんがな、ハハッ笑えねぇ)

ふぅっとため息を吐いて半ばやけくそな思考を無理矢理終わらせ、体を起こそうとした時。

「ハェ?」

急に全身の力が抜け、そして空気の抜けるような声をあげながら俺は崩れ落ち、生にすがり付こうとする本能により手足を痙攣させながら俺は意識を失った。
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