免震不正で年内完成困難 京都・舞鶴医療センター新病棟
東洋ゴム工業の免震装置ゴム不正問題で、建設中の新病棟に基準不適合の装置が設置されていた京都府舞鶴市行永の国立病院機構舞鶴医療センターは21日、交換作業の遅れから「年内完成は困難」との見通しを明らかにした。
新病棟は鉄筋コンクリート造7階建てで、地下に設置された免震装置42基全てが不適合の製品だった。今年6月に完成、7月から利用開始の予定だったが、センターは装置交換を優先、内装工事などが進められない状況になっている。
国土交通省は工事中の建物から優先して交換を求めているが、東洋ゴムは「代替品開発や他社製品調達を進めているが、現時点で交換開始のめどは立っていない」(広報企画部)という。交換作業も数カ月かかる見込みで、新病棟が年内に完成するのは難しくなった。
センターの松谷智仁管理課長は「工事や検査のスケジュールが見通せない。遅れによる損害の補償を東洋ゴムに求めることになる」と話す。
【 2015年04月22日 10時17分 】