2012年06月20日

2012 男子団体選手権レポート③ 前橋工業高校/光明学園相模原高校

2012  男子団体選手権レポート③ 
前橋工業高校/光明学園相模原高校

各地で続々とインターハイ出場校、選手が決まっている。
その中から、5月の団体選手権に出場したチームを紹介しよう。
関東からの2校。
前橋工業高校と光明学園相模原高校だ。

●前橋工業高校

この4月から、前橋工業は監督が交代した。
新監督に就任したのは、前橋工業のOBで中京大学で新体操をやっていた高橋真人だ。
やっと母校で、新体操を教えることができる、と意欲満々の高橋監督。
その熱が通じてか、団体選手権での前橋工業の演技は、かなりよい印象だった。

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前橋工業の演技は、もとより美しい。 腕のしなり方や指先の動き、そして上体の使い方などに 独特の味わいがあり、6人がきれいにそろったときには、 まさに「空気が動く」。 そんな美しい演技を、今までも見せてくれていた。
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団体選手権、それから6月3日の関東大会でも、前橋工業の演技を見たが、監督は代わっても、その「美しさ」は健在と感じた。 さらに、今年は曲にも例年より「強さ」が加わり、美しさと力強さを 兼ね備えた作品になりそうだ。
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私がとくに好きなのは、演技前半で見せる「側倒」! このチームの側倒は、よくそろっているし、倒したときの ラインがとても美しいのだ。 おそらく、普通よりもほんの少し、曲線的なのではないか。 それは、腕や指先の動きもそうなのだが。 そして、そのわずかな曲線が、前橋工業独特の「美しさ」を醸し出す。
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透明感のある美しさに、力強さも加えて。 今年の前橋工業は、「鋼のように」しなやかで強いチームに 化けていきそうな予感がする。 ●光明学園相模原高校 ベーシックな動きに粗がなく、チームの一体感もある。 今年は、ジュニアでも活躍していた選手が加入し、期待がもてそうな光明学園相模原だが、いかんせん、このチームの演技は、インパクトが弱い。申し訳ないが、ここ2年、ずっとそう感じていた。
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ただし、それを悪いともダメだとも思っていない。 卒業生達が、大学や社会人でも新体操を続けていること、高校卒業後により成長していることなどを知ると、「堅実で健全な育て方」をしているのだな、と好ましくも感じていた。 高校時代に、勝つことを追い求めすぎず、基本を大事にしている光明のよさ、はたしかにあるのだ。
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団体選手権で見た今年の光明の団体は、曲が例年とは趣きが違っていた。 一言で言えば、ノリのいいおしゃれな曲、だったのだ。 「これはいい!」 と直感したが、いかんせん団体選手権の時点では、直前までもう1つの候補曲とどちらを使うか決まっていなかったそうで、曲調を生かした演技とまではいかなかったように見えた。
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続く関東大会でも、まだ曲にはのりきれていなかったし、関東ではミスも出て、やや不本意な演技ではなかったかと思う。 しかし、インターハイまではまだ時間がある。 今の光明の選手達には、力は十分にある。 それを「よりよく見せる」欲をもつだけで、大きく変われる可能性はおおいにある、と私は思う。
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「今までの光明とはちょっと違う」この曲が、彼らの殻を破ってくれるんじゃないか。そんな気がするのだ。 監督が代わった前橋工業、曲のイメージががらっと変わった光明相模原。どちらもインターハイでの演技に期待したい。                                          <撮影:小林隆子>


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