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最終更新:2015年4月22日(水) 19時20分

首相官邸屋上にドローン、セシウム検出

 総理大臣官邸の屋上で小型無人機「ドローン」が見つかり、放射性物質が検出されました。

 政治の中枢・総理官邸の屋上。警備の弱点を突く事件が起きました。多くの警察官などが取り囲む中、ブルーシートの隙間から見える黒っぽい機体。小型無人機「ドローン」です。午前10時20分ごろ、官邸の職員が屋上でドローン1機を見つけたのです。

 警視庁によりますと、見つかったドローンは、直径およそ50センチで、4つのプロペラがあり、小型カメラや液体が入ったフタ付きのプラスチック容器が搭載されていました。このプラスチック容器は、あずき色で、直径3センチ、高さ10センチで、放射性物質を示すマークがあり、その後の鑑定で容器から実際に微量の放射線が測定されました。放射性物質のセシウムが検出されたということです。

 安倍総理はインドネシアに滞在中ですが、ドローンが見つかった当時、官邸には菅官房長官や杉田官房副長官などがいました。機体に大きな損傷が見られないことから、何者かが意図的に官邸の屋上に着陸させた可能性もあります。けが人はいなかったものの、今のところ、いつからドローンが官邸の屋上にあったかは不明で、犯行声明なども見つかっていません。

 急速に普及が進み、警視庁も警備機材として本格的な導入に前向きなドローン。ドローンなどを使った空撮をlLg$H$9$k2q
 「首相官邸の屋上くらいの大きさだと、誤差1メートルくらいのずれでその地点に飛んでいくことも可能。ある程度のスペックの機体を購入しさえすれば、正直できてしまう」(空撮専門会社「エアカメラ」 石川カツトシさん)

 ただ、日本ではドローンの普及に法整備が追い付いていません。空港周辺などを除けば、高度250メートルまでなら航空法による規制の対象外となっていて、公的な免許制度もないのです。ルール整備が急がれる一方で、ある警察庁幹部はこう話します。

 「ドローン対策について決定打というのはない。いたずらだとしたら大変けしからん話だが、日本でも起きたかという感じだ」(警察庁幹部)

 警視庁は、誰がドローンを操作をしていたのかなど、いきさつを詳しく調べています。(22日17:13)

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