2015年4月21日19時56分
東京電力は21日、福島第一原発の排水路に設置したポンプが発電機の故障により停止し、放射性物質を含む雨水が港湾外の海に流れ出た、と発表した。2月に汚染水流出が発覚した排水路で、今月17日から港湾内に通じる別の排水路にポンプで雨水を移す対策を本格的に始めたばかりだった。
東電によると、21日午前8時45分ごろの見回りで、排水路のポンプ全8台が止まっているのが見つかった。排水路は高さ約70センチの堰(せき)で止めていたが、この日は雨も降っており、堰から水があふれた。前日午後の見回りでは異常はなかったという。21日時点で排水路の水に含まれていた放射性物質は、ベータ線を出す物質で1リットルあたり約110ベクレルだった。
この排水路は港湾外に通じており、雨が降るたびに放射性物質濃度が高まることを東電が把握しながら公表しなかったことが問題化。東電は港湾内への付け替えを表明し、それまでの間は仮設ポンプで移す対策を取ることにしていた。大雨のときは堰からあふれる前提だったという。
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