滝沢文那
2015年4月21日03時00分
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働をめぐり、運転を禁じた福井地裁の仮処分決定について、仁坂吉伸知事は20日の定例会見で、「判断がおかしい」と批判した。
福井地裁では14日、樋口英明裁判長が、原子力規制委員会がまとめた再稼働の可否を決める新規制基準を「緩やかにすぎ、安全性は確保されていない」などと指摘し、住民の訴えを認めて運転差し止めの仮処分を決定した。
仁坂知事は、高浜原発についての仮処分決定はあまり読む時間がなかったとした上で、昨年5月、樋口裁判長が大飯原発の運転差し止めを命じた判決に触れ、「リスクをゼロにしろという考え方ならば、自動車の使用差し止め請求ができてしまう」と持論を展開。「文明は、メリットとデメリットを考えて、社会のシステムの中に巻き込んでいる。なぜ原子力発電だけ、絶対の神様みたい(な判断)になるのか」「あの人が裁判長のときに、ちょっと誰か自動車の差し止め請求をしたら、本当にされちゃうんじゃないですかね」などと述べた。
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