【ソウル=加藤宏一】聯合ニュースによると、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の側近らの不正資金疑惑の問題で、李完九(イ・ワング)首相は20日、南米を歴訪中の朴大統領に辞意を表明した。李首相は自殺した建設会社の前会長から3千万ウォン(約330万円)を受け取った疑惑が持たれ、野党だけでなく、与党からも首相の辞任を求める声が出ていた。辞任すれば、朴大統領の政権運営に打撃となるのは必至だ。
朴大統領は27日に韓国に帰国した後、李首相の辞任の受け入れを判断する見通しだ。李首相は疑惑については事実関係を否定していたが、説明が二転三転し、批判が高まっていた。不正資金疑惑を巡っては、金淇春(キム・ギチュン)前大統領秘書室長らも前会長側から裏金を受け取っていた疑いがもたれている。
韓国ギャラップが17日にまとめた世論調査で大統領の支持率は34%と1週間前に比べて5ポイント低下しており、一連の不正資金の疑惑が影響したとみられている。
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