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 登校中の小学生ら10人が死傷した京都・亀岡暴走事故から23日で3年になる。付き添っていた妊娠7カ月の長女幸姫(ゆきひ)さん(当時26)を亡くした中江美則(よしのり)さん(51)は21日午後、無免許運転で事故を起こした元少年(21)側に賠償を求め、京都地裁に提訴する。法改正や刑事裁判でも救われなかった思いを、もう一度、法廷で訴えたいと願う。

 「無免許運転は極めて危険だと認めてもらいたい。犠牲者をなくすため、やるべきことをやりきる」

 提訴を前に、中江さんは険しい表情で決意を語った。元少年と父親、同乗者2人、車の所有者の計5人に約3300万円を請求。周囲は無免許と知りながら運転をやめさせる責任を怠ったと主張する。損害賠償請求権の時効(3年)ぎりぎりでの提訴となったのは無免許運転の厳罰化を求めて奔走してきたからだ。