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回収断念した原発調査ロボットの映像公開
4月20日 17時10分

回収断念した原発調査ロボットの映像公開
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東京電力福島第一原子力発電所で、原子炉を覆う格納容器に投入したまま動かせなくなったロボットの様子を捉えた映像が公開されました。ロボットは脱輪してボディーが傾いた状態で、作業の難しさを改めて示すかたちとなっています。
福島第一原発1号機では、格納容器の調査のため、内部に投入されたまま動かせなくなった1台目のロボットに続き、4月15日に2台目のロボットが投入され、当初計画していた調査に加え、急きょ19日までの2日間で、動かせなくなった1台目の周辺の調査を行いました。
東京電力が公開した2分30秒ほどの映像では、ロボットが鉄格子の足場の上で、右に傾いた状態で停止している様子が捉えられています。このロボットは本来、かたかなの「コ」字型に変形して、より右側を走行するはずでしたが、がれきが積み重なっていたため、コースを変更したところ、走行用のベルトが段差や隙間に挟まったということです。
ロボットは、段差から抜け出そうとしてボディーを伸ばした状態のままとなっているほか、映像にはコース変更の原因となったがれきも捉えられていて、作業の難しさを改めて示すかたちとなっています。
さらに、調査期間の延長に伴って、ロボットの回収に使う別のカメラが放射線の影響で故障したため、東京電力などは2台目も回収しないことを決めました。
一方で、今回の調査では、核燃料が溶け落ちた格納容器の底につながる部分などに大きな損傷は見られなかったとして、東京電力などは核燃料の取り出しに向けて、映像やデータの分析を進めることにしています。

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