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和モノ用語辞典


香野 恵
Vol.02 「間男」の次は「間夫」!(更新日:2005.11.11)
前回のコラムで予告した通り、今回のテーマは「間夫」。「間男」と「間夫」は、似たようなものに聞こえますが、全然違うんですよ〜。この機会にしっかり押さえておきましょう!

間夫(まぶ)

まぶ、と読みます。また「ま」ですか? と言われそうですが、間男と混同されてる人もいるのではないかと。

一般に情夫をさして言います。つまり愛人ね。特に、遊女の情夫を指して言います。ここで大事なのは、「金にはならない男」だということ。要するに、金ずくでなしに、心で惚れてるということです。歌舞伎「助六」の中で、花魁(おいらん)揚巻(あげまき)の有名なタンカ「間夫がなければ女郎は闇」が象徴するように、もう身も心も捧げ尽くしているわけです。男がいなければ生きてゆけない。江戸の人は概して男も女も相当に気の強い人ばっかりだったらしいですが、売春をなりわいにしていても、自分のいい人をけなすような男、客としてとれるかという心意気がいいですよね。まあ、助六がそれだけいい男だってことなんでしょうが。

間夫:助六の羽子板ここで面白いのが、もともとは間夫というのはどうも金になる客のことだったらしいのですね。それが転じて、惚れた愛人のことに。やっぱり金で愛は買えないのよ。

じゃ、そこまで惚れた間夫と別れるってどうなんだろう……。

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