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 南アフリカでは今月に入り、近隣諸国からの移民を狙った襲撃事件が相次いでいる。有力部族のリーダーが、南アの高い犯罪率は移民が原因だと批判したことが原因だ。東部ダーバンでは18日までに、少なくとも6人が死亡。約8千人以上の移民が避難している模様だ。混乱は最大都市ヨハネスブルクにも及んでいる。

 ヨハネスブルクの中心部では17、18両日、移民が居住するビルや商店などが襲われ、車などが燃やされた。18日朝に現場に入ると、周辺の商店の窓ガラスが割られ、群衆からは「移民は南アから出ていけ」などの罵声が飛び交った。近くに住むマサ・トルサさん(32)は「移民は(南ア人の)半分の給与で働く。俺たちの仕事がなくなる」。一方、ガーナ移民のマルコム・ウイさん(58)は「南アは平等の国じゃなかったのか。我々にも働く権利はある」と訴えた。

 警察は18日までに、襲撃事件に絡んで少なくとも百数十人を逮捕した。マラウイなど近隣政府は自国民に一時的な避難を呼びかけている。

 ズマ大統領は18日、インドネシアで開かれるアジア・アフリカ会議の出席を取りやめると発表。混乱の沈静化に全力を尽くす考えを示している。

 南ア政府統計によると、国内では1年間で約1万7千人が殺人事件で死亡。失業率も25%を超えており、国民からは「移民の増加が原因だ」との不満の声が上がっている。(ヨハネスブルク=三浦英之)