tout le monde peut aller au paradis
puisque c'est ici l'enfer
("everyone can go to paradise" みんな天国へ行けるさ)
("Because hell is here" だって地獄はここなのだから)
TGVの車窓から見たbanlieu(ゲットー的郊外)の壁の落書きにあった一文。
不謹慎かもしれないが、私は感動した。
社会の底辺として蔑まれ迫害された人たちが、しかし、これほどまでに絶望的に美しい詩文を綴るとは。
哀しく怜悧に突き刺す言葉が紡ぎ出されることに、私は心揺さぶられた。
はっきり言えば、底辺と思われてた人々の感受性の底知れぬ潜在力に刮目したというか。
こういう人たちによって転覆されるのかもしれない。
そんな未来を予測して、心の中でひやりとした脂汗を垂らす思いだった。
全身全霊を傾けて言葉を紡ぎ出す人々は、
この世で最も美しく、力強く、また身震いするほど恐ろしいと、思い知らされた。