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格納容器内に核燃料の熱による湯気 映像初公開4月13日 17時55分
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東京電力福島第一原子力発電所で、原子炉を覆う格納容器内部の調査のために投入されたロボットが撮影した映像が初めて公開されました。映像には、猛烈な放射線の中で、溶け落ちた核燃料の熱による湯気が立ちこめている様子が映っていて、格納容器内部の過酷な環境を改めて示しています。
福島第一原発では、1号機の格納容器の損傷の状況を調べるため、今月10日に遠隔操作のロボットが初めて内部に投入されましたが、10数メートル進んだところで動かせなくなりました。
このロボットが動かせなくなるまでの午前11時20分ごろから、およそ3時間の間に撮影した映像について、東京電力は13日、一部を公開しました。
公開された映像は、およそ2分40秒の長さで、画面全体に湯気が立ちこめています。これは、溶け落ちた核燃料が出す熱で、格納容器の底にたまった水が蒸発しているものと見られます。
画面の右下には、ロボットがいる場所の温度や放射線量が表示され、内部の温度は20度程度ですが、放射線量は1時間当たり最大でおよそ10シーベルトと、場所によっては人が40分とどまると死亡する過酷な環境となっています。
一方、ロボットが走行している場所の周辺には、直径数センチ程度の細かい部品やがれきのようなものが落ちていますが、周辺の壁や構造物には大きな損傷は見られません。
ロボットによって格納容器の内部の様子が映像で捉えられたのは初めてで、東京電力などは、この映像を詳しく分析して、溶け落ちた核燃料をどう取り出すかなど、今後の廃炉に役立てたいとしています。
一方、この映像を撮影したロボットについて、東京電力などは12日夜回収を断念し、13日午前、遠隔操作用のケーブルを切断するとともに、13日予定していたもう1台のロボットを使った2回目の調査を延期しました。
また、今回一部のポイントが撮影できなかったことによる今後の廃炉作業への影響については、今後検討するとしています。
このロボットが動かせなくなるまでの午前11時20分ごろから、およそ3時間の間に撮影した映像について、東京電力は13日、一部を公開しました。
公開された映像は、およそ2分40秒の長さで、画面全体に湯気が立ちこめています。これは、溶け落ちた核燃料が出す熱で、格納容器の底にたまった水が蒸発しているものと見られます。
画面の右下には、ロボットがいる場所の温度や放射線量が表示され、内部の温度は20度程度ですが、放射線量は1時間当たり最大でおよそ10シーベルトと、場所によっては人が40分とどまると死亡する過酷な環境となっています。
一方、ロボットが走行している場所の周辺には、直径数センチ程度の細かい部品やがれきのようなものが落ちていますが、周辺の壁や構造物には大きな損傷は見られません。
ロボットによって格納容器の内部の様子が映像で捉えられたのは初めてで、東京電力などは、この映像を詳しく分析して、溶け落ちた核燃料をどう取り出すかなど、今後の廃炉に役立てたいとしています。
一方、この映像を撮影したロボットについて、東京電力などは12日夜回収を断念し、13日午前、遠隔操作用のケーブルを切断するとともに、13日予定していたもう1台のロボットを使った2回目の調査を延期しました。
また、今回一部のポイントが撮影できなかったことによる今後の廃炉作業への影響については、今後検討するとしています。
ロボットが停止した状況は
今回の調査で、ロボットは格納容器の内側に円周状に設けられた網目状の足場の上を反時計回りに半周し、途中19か所のポイントで周囲の状況を撮影したり、放射線量などのデータをとる計画でした。
ところが、14番目のポイントから15番目に移動するルート上に障害物が見つかったため、急きょ別のルートを通ったところ、突然ロボットが動かなくなったということです。
詳しい原因はまだ分かっていませんが、ここはルート全体の中で最も狭い場所だったということで、東京電力などでは、足場の段差と配管の間にロボットがひっかかった可能性があるとみています。
ところが、14番目のポイントから15番目に移動するルート上に障害物が見つかったため、急きょ別のルートを通ったところ、突然ロボットが動かなくなったということです。
詳しい原因はまだ分かっていませんが、ここはルート全体の中で最も狭い場所だったということで、東京電力などでは、足場の段差と配管の間にロボットがひっかかった可能性があるとみています。
40人余りが交代で作業
今回の格納容器の調査は、原子炉建屋内の別の場所からロボットを遠隔操作して行われましたが、現場の放射線量が高いことから40人余りが交代で作業に当たりました。
このうち、格納容器にロボットを投入する作業は被ばく量が最も大きいため、23人が5つの班に分かれて30分交代で行ったほか、ロボットの操作も13人が2つの班に分かれて3時間交代で行いました。
今回の作業による被ばく量は、最も多い人で1.73ミリシーベルトに上っていますが、東京電力では、最大の被ばく量として事前に想定していた2.5ミリシーベルトを下回ったとしています。
このうち、格納容器にロボットを投入する作業は被ばく量が最も大きいため、23人が5つの班に分かれて30分交代で行ったほか、ロボットの操作も13人が2つの班に分かれて3時間交代で行いました。
今回の作業による被ばく量は、最も多い人で1.73ミリシーベルトに上っていますが、東京電力では、最大の被ばく量として事前に想定していた2.5ミリシーベルトを下回ったとしています。