中野晃
2015年4月18日03時00分
韓国の済州島で1948年に起きた軍や警察による住民虐殺、「4・3事件」の犠牲者慰霊祭が19日、大阪市生野区で開かれる。事件の生存者で生野区在住の高春子(コチュンジャ)さん(73)は、犠牲になった叔父2人と祖母のために平和を祈る。
高さんは済州島出身の両親のもと、大阪・東成で生まれた。45年春、父の働く工場が空襲に遭い、母方の若い叔父2人と一家で島に戻った。終戦後、朝鮮半島は米国とソ連が南北に分割占領した。48年4月、済州島で南単独の総選挙に反対する左派勢力が武装蜂起。鎮圧の名のもと官憲や右翼団体が無関係の住民らも虐殺した。
高さん一家の集落も襲われ、通っていた小学校や豚舎などが焼け、豚が焼け死ぬ鳴き声を聞いた。蜂起に加わるためか叔父2人は山に向かい、後に惨殺された姿で見つかった。祖母も警察に連行されて銃殺され、その様子を母が目撃した。
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