「ガ・ギ・グ・ゲ・ゴ」、「ギャ・ギュ・ギョ」などの音を鼻に少しかけて出す音を鼻濁音といいます。
そもそも「鼻濁音」って何?
「ガ・ギ・グ・ゲ・ゴ」、「ギャ・ギュ・ギョ」などの音を鼻に少しかけて出す音を鼻濁音といいます。濁音よりも少し音が柔らかい感じです。
現在鼻濁音が使われているのはどの地域?
原則に一部外れているものもありますが、共通語を使う地域(主に関東地方)関東地方・中部地方・近畿地方の半分と、東北(奥羽地方)・北海道の大部分で使われていますが、近年では、鼻濁音が出来る人が減っているのが現状です。
鼻濁音を使う地域の使い方は?
根強く鼻濁音が残っているのは、甲信近辺と東北(奥羽)地方ですが、東北(奥羽地方)に関しては、必要があって衰退していないらしいです。なぜかといいますと、東北弁では語中でカ行が濁る場合があって、例えば「柿」が「かぎ」になり、こういう場合は鼻濁音を使わず、元々「ぎ」である「鍵」のような場合には鼻濁音という使い分けがあるそうです。
一方鼻濁音をあまり使わない地域は?
中国地方や九州ではもともと鼻濁音は使いません。もちろん昔は使っていたのですが、時代とともに使われなくなっています。
私は鼻濁音が使えているの?チェック!!
やり方は超簡単です。まず最初に普通に「ガ」・「ギ」・「グ」・「ゲ」・「ゴ」と言って下さい。次に鼻をつまんで「ガ」・「ギ」・「グ」・「ゲ」・「ゴ」と言って鼻をつまんで言った時に、鼻がつまった感じがして響きが変になればそれが「鼻濁音」です。 つまんでもつままなくても影響なければ鼻濁音ではありません。
それでも分からない場合は?
それでも分からない場合は?分かり難い人は「んが」とか「んぎ」とか言ってみて下さいそうすればそれと比較してみると分かり易いでしょう。前に「ん」がついた時は自然に鼻濁音になるもので、「単語」(タンゴ)とか「漫画」(マンガ)とかはほとんどの人が鼻濁音で発音しているはずですから。次に、鼻をつまんだ状態で、普段と同じ調子で「私が」などと言って響きを確かめれば、自分が鼻濁音を使っているのかどうか分かります。
鼻濁音に法則があるってな〜に。
法則1)第2拍以降のガ行音は原則として鼻濁音化すること。 例→大学(ダイガク) 日銀(ニチギン)
法則2)助詞・助動詞の中のガ行の音は全て鼻濁音にすること。 例→が(ガ) 位(グライ) 如し(ごとし)
法則3)語頭のガ行音は全て鼻濁音化にしない。 例→頑固(ガンコ) 元気(ゲンキ)
法則4)連濁により生じたガ行音は全て鼻濁音化にすること。 例→いき+くるしい→息苦しい(イキグルシイ)
もの+かなしい→物悲しい(モノカナシイ)
法則5)外来語に含まれるガ行音は全て鼻濁音化にすること。 例→キログラム バンガロー
法則5の例外1)一般化している言葉 例→イギリス オルガン
法則5の例外2)原語(元の言葉)にガ行の前にンガついている場合のガ行音 例→タンゴ(tango) ジャングル(jungle)
近々鼻濁音に関してはup date!!する予定です。