「政府が右と言うことに左とは言えない」
「政府のスタンスが見えないので、(慰安婦問題の)放送は慎重に考える」
籾井会長は昨年1月の就任当初から「政治的中立」を定めた放送法に反して安倍政権ベッタリの失言・暴言を重ねてきた。そのたび「個人的見解だ」「アナウンス室で話術の勉強をする」などと言い逃れてきたが、今回の公金スキャンダルは「見解の相違」ではゴマカせない。
18日に籾井会長は民主党の総務・内閣部門会議への出席を求められている。前回、2月に出席した時に参加議員から過去の暴言を糾弾され、「くだらん」と反発したアノ会議だ。出席すれば、今回のスキャンダルを激しく突っ込まれ、火ダルマとなるのは間違いない。
「いま国会はNHKの新年度予算案審議の真っただ中。国民から受信料を徴収して番組を制作・放送する公共性から、NHK予算は全会一致での年度内承認が大原則です。昨年は野党6党が籾井会長の資質を問題視し反対に回って、原則が8年ぶりに破れた。2年連続で全会一致が崩れれば、NHK史上初の異常事態です。さすがに経営委員会からも会長罷免の声があがるだろうし、後ろ盾の官邸サイドも籾井会長とは距離を置き始めているといいます」(森功氏)
今回のスキャンダルを知り、安倍官邸が次期会長候補のリストアップを始めたという声も聞こえてくる。
籾井会長には今が潮時。ボロボロになる前に潔く身を引くべきだ。