ビートルズの名盤「Abbey Road(アビー・ロード)」で有名な、イギリスの録音スタジオ「アビー・ロード・スタジオ」。一般的に関係者しか立ち入れない、音楽ファンにとっては憧れの“聖域”でもあるのですが、この内部をパノラマ画像で隅々まで見られるサービス「Inside Abbey Road」を、4月14日にGoogleが同スタジオと提携して公開しました。
同スタジオは1931年のオープン以来、ビートルズのほかピンク・フロイド、オアシスといった名アーティストたちのアルバムや、「スター・ウォーズ」「ハリー・ポッター」など傑作映画の音楽を数々と録音してきた、近代音楽の歴史が詰まった場所。「Inside Abbey Road」ではその空間や機材、コントロールルームを、360度のパノラマ画像150点以上で実際に歩きまわるように観察できちゃいます。
閲覧して回れるのは、3つの録音室「Studio One」「Studio Two」「Studio Three」とマスタリングルーム。ところどころにアイコンが設置されていて、クリックするとスタジオの解説音声が流れたり、過去に録音したミュージシャンの映像・画像が表示されたりと、設備・歴史を詳しく知ることができます。
用意されたスタジオの逸話は30個以上。コントロールルームではビートルズ作品のほとんどをプロデュースした“5人目のビートルズ”ことジョージ・マーティンの解説も見られます。各録音室では、シガー・ロスやリアム・ギャラガー、サム・スミスなどが実際にそこで演奏していたときの動画がスタート。音楽ファンにとってこんなに豪華なスタジオツアーが世の中あったでしょうか。
ほかにもテープレコーダーやマイクなど機材で遊べるギミックもいくつか用意。世界初のコンセプトアルバムといわれる、ビートルズ「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブバンド」の録音に使われた「J37 4トラックレコーダー」で、あらゆる音を4トラックに入れ込むゲームも楽しめます。
「アビー・ロード・スタジオ」の知識がメキメキつくだけではなく、マスタリングといった録音知識のいろはまで学べてしまうこのサービス――音楽好きならスタジオ内を一日うろついても飽きがこないはず。遊ぶときは良質なヘッドフォン推奨です。
(黒木貴啓)
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通常の将棋では滅多に登場しない「飛車・角・歩不成」を認識するプログラムを搭載していなかったとのこと。
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