中国主導銀:51カ国・地域参加へ 駆け込み相次ぐ
毎日新聞 2015年04月01日 19時51分(最終更新 04月02日 00時01分)
【北京・井出晋平】中国政府は1日、中国主導で設立されるアジアインフラ投資銀行(AIIB)についてアイスランドとノルウェー、ポルトガルが31日(現地時間)に参加表明したと発表した。また、新華社通信(英語版)はイスラエルも31日(現地時間)に参加申請したと伝えた。AIIBの仕組み作りに関与できる「創設メンバー」の申請期限は先月末とされたが、中国財政省は申請締め切りの時刻を明示しておらず、ギリギリまで駆け込み参加表明が相次ぐ形となった。同省が31日まで発表した参加表明国は46カ国だが台湾も参加申請しており、51カ国・地域が参加する見通しとなった。
新華社(電子版)によると、台湾の参加申請について、中国で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は1日、「台湾が適切な名義で参加することを歓迎する」と話した。中国が掲げる「一つの中国」という原則に反しないよう、名称や地位について今後、協議するとみられる。
香港メディアによると、香港政府も中国側に参加意向を伝えているという。だが、先月30、31日にカザフスタンのアルマトイで開かれたAIIB参加国の代表者会合には、香港は中国政府代表団の一員として参加しており、あいまいな状態となっている。