沖縄知事:首相に辺野古反対を改めて説明…初会談
毎日新聞 2015年04月17日 13時55分(最終更新 04月17日 15時05分)
安倍晋三首相は17日午後、沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事と首相官邸で会談した。昨年11月の知事選後、両氏の会談は初めて。翁長氏は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する考えを改めて説明。首相は日米合意に基づき移設を進める政府方針に理解を求めた。
会談冒頭、翁長氏は「16年前に当時の知事と名護市長が受け入れに同意したと言うが、条件が違う」と述べ、首相は「辺野古移設が唯一の解決策。丁寧に説明し、理解を得たい」と語った。
会談には政府側から菅義偉官房長官、県側から安慶田(あげだ)光男副知事が同席した。翁長氏は5日に菅氏と那覇市内で会談した際、首相との会談を要請していた。首相は26日から訪米し、オバマ米大統領と会談する予定で、政府としては、知事と自ら会談することで移設に本格的に取り組む姿勢を米側に示す狙いがある。
菅氏は17日午前の記者会見で「双方がそれぞれの考え方を説明し、率直な意見交換を行うことになるだろう」と述べた。また「移設問題だけでなく、国と沖縄にはさまざまな重要課題があるので、忌憚(きたん)のない意見交換をする」とも述べ、沖縄に集中する基地負担の軽減や振興策なども話し合われるとの見通しを示し、対話を継続する姿勢を強調した。【木下訓明】