原発事故:作業員の被ばく線量、上限引き上げの報告書案

毎日新聞 2015年04月17日 21時30分

 東京電力福島第1原発作業員の長期健康管理に関する厚生労働省の有識者検討会は17日、大事故対応などの緊急作業にあたる作業員の被ばく線量の上限を、100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げるなどの報告書案をまとめた。パブリックコメントの募集や労働政策審議会、放射線審議会などを経て、今秋をめどに安全基準を定めた省令の電離放射線障害防止規則改正を行う。

 放射線を扱う作業員の被ばく限度は「1年で50ミリシーベルト、5年間で100ミリシーベルト」との規定があるが、緊急作業に従事する作業員の上限線量は250ミリシーベルトとする。福島第1原発事故では線量の上限を一時的に250ミリシーベルトにする特例を設定(現在は廃止)したが、この対応を妥当と判断した。適用されるのは、原子力防災組織の要員に指定されている者に限るとしている。

 同事故の緊急作業で100ミリシーベルトを超えた作業員174人の中長期的な線量管理については、次期の線量管理期間中(16年4月から)に放射線業務をするための生涯線量の限度を1シーベルト(1000ミリシーベルト)とし、作業者ごとに線量設定を行うこととした。これまでに浴びた線量と、年齢や就労期間に応じて5年間の限度線量を個別に決める。1年当たりでは50ミリシーベルトを超えないように管理する。【東海林智】

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