最近日本旅行に出かけた20歳の男性2人がわずか30分間に飲食店で20万円を請求されたと主張している。いったい彼らに何が起きたのか。
京畿道高陽市に住むCさん、Kさん(いずれも20)は、兵役を1カ月先に控えた先月、東京に4泊5日の旅行に出かけた。問題は帰国前日、東京の歌舞伎町で起きた。Cさんは「フェイスブックで歌舞伎町が有名だという書き込みを多く見かけた。観光客が多いところだというので見物に出かけ、ビールでも飲もうと入店したところだまされた」と話した。
Cさんによると歌舞伎町で呼び込みに連れられて店に入ったのが災いの発端だった。「いい飲み屋がありますよ。3000円で大丈夫ですよ」と下手な韓国語で話す呼び込みに連れて行かれたのは、風俗街の雑居ビル7階だったという。
Cさんは「案内されたテーブルには開封済みの洋酒があったが、有無を言わさずに従業員に酒を注がれた。最初は前の客が残したもので、片付けるんだろうと思っていたが、酒を注ぐのを見て、そうではないと気づいた。洋酒は頼んでいないといって店を出ようとしたが、酒代を支払えと迫られた」と振り返った。
身長180センチ、体重80キロというCさんは「普段は体格が小さいと思ったことはないが、自分よりも倍はあろうかと思えるような屈強な男5人に阻まれ、どうすることもできなかった」と話した。
わずか31分の間に勘定を2回払わされた。最初の伝票で提示された金額は6万円、カード払いだと手数料が上乗せされて7万2000円だった。Cさんは「手持ち現金が足りず、父が緊急の場合に使えと父がカードを使った」と話した。
しかし、それでは済まなかった。勘定を済ませて出ようとすると、Cさんらは男たちに再び取り囲まれた。「入場料の勘定を済ませていない」という理由だった。結局、男たちはCさんのかばんをひっくり返し、カードで12万円を決済させた後、Cさんらを解放した。呼び込みに前金として払った6000円を含めると、30分で19万8000円を払わされた格好だ。
Cさんは憤って、付近の警察署を訪れたが、「証拠もなくどうしようもない。そのまま帰国するように」と言われたという。Cさんは「警察では韓国語ができる警官が出てきたが、『なぜそんなところに行ったのか。君たちにも問題があるから帰りなさい』と言われた。帰国便が決まっているので、そのまま帰るしかなかった」と振り返った。
Cさんは帰国後、韓国外交部(省に相当)に相談したが、「解決するには、在日韓国大使館を尋ねるか、弁護士を雇うかしなければならない」という回答があっただけだったという。Cさんは「悔しいが、資金も時間もないので諦めることにした。もう日本には行きたくない」と話した。