ワシントン=小林哲
2015年4月18日07時06分
米疾病対策センター(CDC)は16日、電子たばこを吸う中高生が急増し、2014年は前年比で3倍に増え、全国で約250万人に達したとする調査を発表した。調査が始まった11年以降で初めて、紙たばこを吸った人数を上回ったという。米食品医薬品局(FDA)は昨年、18歳未満への電子たばこの販売を禁じる規制案を初めて示し、対策強化に乗り出している。
CDCによると、全国2万2千人の中高生を対象に、過去1カ月に少なくとも1回、たばこや葉巻、電子たばこなどを吸ったことがあるか聞いた。
電子たばこを吸った高校生は13・4%で、前年の4・5%から約3倍に。中学生も3・9%で前年の1・1%から急増した。全国で推定246万人が吸ったとみられる。一方、紙たばこを吸ったのは、高校生の9・2%、中学生の2・5%で減少が続いている。
米国では、18歳未満への紙たばこなどの販売は禁じられているが、電子たばこに対する連邦政府レベルの規制はまだない。若者への普及を懸念して、独自に規制を導入する州や市も増えている。
電子たばこは、紙たばこに似せた吸入器にニコチンや香料などを含む溶液を入れて、蒸気を吸い込む仕組み。CDCのフリーデン所長は声明で「電子たばこであっても、ニコチンは、子どもにとって危険であることを知ってもらいたい」と注意を呼びかけている。(ワシントン=小林哲)
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