次世代iPhoneはカメラ機能が大きく進化? |
Wall Street Journalは14日(現地時間)、Apple(アップル)がイスラエルの小型カメラ開発メーカーのLinX Computational Imaging(以下、LinX)を買収したと伝えています。Appleは買収についてはコメントしていませんが、ここのところのiPhoneやiPadは画素数が同じイメージセンサーを用いています。
そのため、単に画素数を上げるなどの方向ではなく、いかにできあがってくる写真の画質を上げるかに注力している印象を受け、今回の買収もそういった方向性と合致しており、今後、LinXの技術によってiPhoneのカメラ機能が大きく進歩する可能性も出てきました。
LinXが2014年にリリースしたマルチカメラモジュールで、左から2つの「Duo」および4つの「4x」、3つの「Trio」
LinXは2011年に設立された企業で、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向け小型カメラを開発しており、複数のカメラを利用することで撮影した写真の深度を取得して3Dマッピング撮影したり、ピントを後から合わせたり、3Dで顔認証をしたり、手前にある物のみを抽出して別の背景と合成することなどを実現する技術を発表しています。
また、複数のカメラによって暗所での撮影におけるノイズについてもよりクリアに除去が可能となり、すでにiPhoneなどの多くに採用されているHDR技術をより自然な形で合成できるようになるとしています。
複数のカメラを用いて3Dマッピング撮影を行なう試みはGoogleも「Project Tango」として進めており、すでに開発者向けなどにタブレットを提供しています。
また、Intelが開発した赤外線(Ir)と深度センサーを用いた3Dカメラ技術「RealSense」を搭載したタブレット「Dell Venue 8 7000 Series」も発売されています。
すでにスマホやタブレット向けのカメラ機能は画素数やセンサーサイズの向上といったことによる画質は限界に来ているとも思われ、今回、Appleがこうした動きは今後のカメラ機能の動向において注目されるところとなるでしょう。
記事執筆:memn0ck
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・Apple Buys Israeli Camera-Technology Company LinX - WSJ
・LinX Imaging Takes Mobile Photography to a New Dimension, Aiming to Put SLR Image Quality in Our Pockets - Yahoo Finance
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