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G-CSFたんぱく質で筋肉萎縮抑制効果4月18日 4時00分
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全身の筋肉が萎縮する筋ジストロフィーのマウスに「G-CSF」と呼ばれるたんぱく質を投与したところ、筋肉の萎縮が抑えられ、寿命も投与しなかったマウスの2倍に延びたとする報告を、慶応大学のグループが発表しました。
研究を行ったのは、慶応大学医学部の湯浅慎介・専任講師らのグループです。全身の筋肉が萎縮する筋ジストロフィーは、筋肉を新たに作り出す筋肉幹細胞の能力が低下し、症状が進行するとされていますが、研究グループは、幹細胞の能力が低下する前にはG-CSFというたんぱく質と活発に結合していることに注目しました。そして、このG-CSFを筋ジストロフィーのマウスの筋肉に注射したところ、筋肉が萎縮するのが抑えられ、寿命も注射しないマウスの2倍余りに延びたということです。
このたんぱく質は、すでに医療現場で抗がん剤の副作用を抑える薬として使われているということで、湯浅専任講師は「安全性や使用法がある程度分かっているので、早めに臨床研究を行うことができると思う。筋ジストロフィーの症状の悪化を食い止められるような治療法の開発につなげたい」と話しています。
このたんぱく質は、すでに医療現場で抗がん剤の副作用を抑える薬として使われているということで、湯浅専任講師は「安全性や使用法がある程度分かっているので、早めに臨床研究を行うことができると思う。筋ジストロフィーの症状の悪化を食い止められるような治療法の開発につなげたい」と話しています。