中国 著名な女性コラムニストに懲役７年

4月17日 13時08分

中国で、民主化や言論の自由を訴えていた著名な女性コラムニストが国家機密を海外に漏らした罪に問われていた裁判で、裁判所は懲役７年の判決を言い渡し、習近平指導部の言論に対する締めつけを改めて示した形です。

この裁判は、北京在住の女性コラムニストで、民主化や言論の自由を訴えていた高瑜氏（７１）が、共産党の機密文書のコピーを不法に入手し海外のウェブサイトに提供したとして、国家機密を海外に漏らした罪に問われていたものです。
弁護士によりますと、北京の裁判所は１７日、高氏に懲役７年の判決を言い渡したということです。高氏は弁護士に対し、上訴する意向を示したということです。裁判所には、高氏の釈放を訴える市民が詰めかけましたが、大勢の警察官によって追い返されたほか、各国の取材陣の中には、映像を消去されるメディアもありました。
また、アメリカやフランスなど１０か国以上の外交官が裁判の傍聴を求めましたが、受け入れられなかったということです。
高氏は、１９８９年の天安門事件で、新聞社の副編集長として学生運動を支援し、２度投獄されながらも著書などを通じて民主化や言論の自由を訴え続け、１９９７年にはユネスコの「報道の自由賞」を受賞しています。習近平指導部としては、民主化を求める著名な知識人を厳しく罰することで、言論に対する締めつけを強化する姿勢を内外に示した形です。