藤原学思
2015年4月18日08時05分
15日に肺がんで死去した俳優でタレントの愛川欽也さん(80)は、東京都墨田区が開く「平和メッセージ展」に21年前から平和への思いを寄せていた。
1945(昭和20)年3月10日の東京大空襲で、現在の墨田区にあたる本所、向島両区では2万5千人以上の死者が出たとされる。区は92年から毎年、この日に合わせて平和メッセージ展を開いてきた。著名人や区民に、平和への思いを無償ではがき大の用紙に記してもらうように依頼し、展示してきた。
愛川さんから届いたメッセージは計15通。そのうち13通に「平和」の文字が含まれる。シンプルでまっすぐな願いがにじむ。
大切なのは、平和。(94年)
平和 大切なのは平和 忘れてはいけないのが平和(97年)
平和を忘れると戦争が近づく(99年)
戦争はいつも弱い者いじめ。今、いじめをするのは、戦争と同じ罪悪です。(2001年)
平和が本当に大事な時代に思えるようになってきました。(03年)
今、日々平和の大切さを感じます。(04年)
何百回でも何千回でも平和が大切(09年)
平和を守る(10年)
平和ぼけと言われようとも、平和が大切と言い続けましょう。(13年)
区文化振興課の江藤一樹課長は「平和、という文字が力強く大きい。きっと人一倍強い思いを抱いていたのでしょう」と話す。
すでに肺がんと判明していた今年も3月、メッセージが届いた。こう記されていた。
反戦は 憲法を守ることです。(藤原学思)
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