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ALS進行関与タンパク質確認
04月17日 09時32分
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全身の筋肉が動かなくなる神経の難病、ALS=筋萎縮性側索硬化症の進行に関わるタンパク質を、名古屋大学の研究グループが突き止め、有効な治療薬の開発が期待されています。
名古屋大学環境医学研究所の山中宏二教授の研究グループは、ALS=筋萎縮性側索硬化症の患者4人の脊髄を調べたところ、運動神経の周りにあるグリア細胞の中でTGFーβ1と呼ばれるタンパク質が過剰に増えていることを突き止めました。そして、ALSの症状を起こすマウスを使って調べた結果、TGFーβ1の増加とともに症状の進行が加速することが分かったほか、マウス8匹にTGF-β1の働きを抑える薬を投与したところ、進行が遅くなり発症後の生存期間が平均で1.2倍に延びたということです。
山中宏二教授は「ALSには有効な治療薬がないので、今回突き止めたタンパク質を標的にして治療薬の開発につなげていきたい」と話しています。
研究結果はアメリカの科学誌「CellReports」のオンライン版に、17日掲載されます。
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