あなたは会社から自宅へ帰宅中である。今日も一日、うるさい上司と馬鹿な客のせいで疲れた。やれやれ早く家に帰ってテレビでも見ながらゆっくりお酒orハーブティーでも飲みたい。そんなことを思いながら帰宅の途についていると、前方を歩いていたスーツの男性が急に立ち止まった。どうしたのだろう?と思った瞬間、カメラで写真を撮り出した。な、なんなんだ。なんでもない町の風景をなぜ写真を撮っているのだろう?あなたは訝しげにそのスーツの男性を見た。メガネに無精髭。あなたが見ているのも気にせずそのスーツ姿の男は写真を撮り続けている。これは、間違いなくアレだ。不審者だ。逃げなくては。そう思って早足で立ち去ろうとした瞬間、その怪しい男はあなたにレンズを向けた。ニヤリと口元を歪めながら…。
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これは少々オーバーだけれど、客観的に見た僕はこんな感じだと思う。自分で言うのも何なんだけれど、相当怪しい。特に夜の住宅街で写真撮っていると不審者以外の何物でもない。それでも、私服というかカジュアルな格好に一眼レフならまだマシかもしれない。ああ、この人写真やっている人なんだ、って思われるかもしれない。しかし、スーツだとヤバい。不審者っぽい。しかもそのカメラがコンデジだったら役満だ。通報されてもおかしくない。
このところ暖かくなってきて、通勤中なんかもすっかりコートやジャケット類を羽織ることが減った。んで、僕は会社行くとき基本的にオフィスカジュアルっぽい格好をしている。冬はシャツにカーディガンにモッズパーカーにチノパンというあんまり私服と変わらないようなカジュアル目な格好で通勤していた。また、ちょっと暖かくなってからはモッズパーカーとカーディガンは脱いで、コロンビアのマウンテンパーカーとかを着たりしていた。これで通勤。んで、通勤中に写真を撮ったりしていた。一眼を持って行くこともあるけれどやっぱりかさばるのでコンデジを持って行くことも多い。夜に写真を撮っているのはまあ、やっぱり怪しいと思うけれど、私服だから「ああ、なんか写真撮っている人ね」みたいな感じだった思う。一眼の場合だったら特にそうじゃないかな。
けど、最近はスーツで通勤していることもある。なんでかっつーと、暖かくなって単純にスーツ着たい時があるからだ。ネクタイもちゃんと締めていく。そんで、カメラも持って行って会社の行き帰りに写真を撮っている。ただ、撮っている光景を客観視するとやっぱり相当怪しいと思う。いや、だってスーツに無精髭にメガネの男がコンデジで街中の写真をパシャパシャ撮ってるんですよ。怪しい以外の何物でもない。盗撮を疑われてもおかしくないよなあ、とも思う。だからといって平日は写真撮るのやめます、というのもなんか変な話だし。スーツを着るを辞めてセーターとかカーディガンを着て通勤すればいいとも思うんだけれど、なんとなく着たくなる日もあるんだよなあ。やっぱりここはやはり「うわあ、あの人怪しくねぇ?」という視線を甘んじて受け入れるしかないのだろうか。まあ、僕が自意識過剰なだけかもしれないけれど。他人が何してようが怪しかろうが、案外、別に構わないし、そんなに気にしないという場合は多い。
というわけで、都内でコンデジとかで写真撮っているスーツ姿の怪しい男がいたら僕かもしれません。