サントリー:発売3日「天然水&ヨーグリーナ」出荷休止

毎日新聞 2015年04月17日 19時16分(最終更新 04月17日 21時42分)

サントリー南アルプスの天然水&ヨーグリーナ
サントリー南アルプスの天然水&ヨーグリーナ

 サントリー食品インターナショナルは17日、清涼飲料「サントリー南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」を発売から3日で出荷を休止すると発表した。注文が想定を大幅に上回ったため。同社は「需要予測が甘かった」と説明するが、今月1日にも果汁入り炭酸飲料「レモンジーナ」が発売翌日に出荷休止に追い込まれたばかり。相次ぐ新商品の出荷休止に「小売店や消費者に迷惑をかける」(飲料メーカー幹部)と厳しい声が上がっている。

 ヨーグリーナは14日に発売。4月中に120万ケースの出荷を見込んでいたが、予想以上の売れ行きに追加注文が相次ぎ、3日で供給が追いつかなくなった。現時点で出荷再開の見通しは立っていないという。

 サントリーグループでは、昨年も梅酒を発売直後に出荷休止した。今後は発売前に消費者や小売店の意見を吸い上げて、より需要予測の精度を上げる方針だ。しかし、相次ぐ今回の出荷休止にインターネット上などで「商品の品薄感を宣伝に使う商法だ」との批判の声も上がっている。

 食品業界では、サントリー以外にもジュースやカップ麺が発売直後に出荷休止するケースが出ている。スナック大手「カルビー」は、約2年前から出荷休止を防ぐ取り組みを始めた。想定以上に人気の商品が出たら、季節商品の生産終了時期を早め、生産ラインを振り向ける。ただ「やはり需要予測は難しく、結果的に欠品になることがあるかもしれない」(広報部)という。【神崎修一、種市房子】

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