スペイン デモ規制にホログラムで対抗

4月11日 14時26分

k10010044911_201504111527_201504111529.mp4

スペインで、市民による抗議デモを制限しようと新たな法案の成立を目指す政府に反発し、人権活動家らが立体的な映像を映し出す「ホログラム」を使って仮想の抗議デモを行いました。

スペインでは、厳しい財政状況をうけて政府が進めてきた緊縮財政などに市民が反対する抗議デモやストライキが相次ぎ、政府は抗議デモを制限しようと日本円で最高およそ７６００万円に上る高額の罰金を科すなどという新たな法案の成立を目指しています。
この新たな法案に野党や人権活動家などは強く反発しており、首都マドリードにある国会議事堂の前で、１０日夜、活動家らが立体的な映像を映し出すホログラムを使って仮想の抗議デモを行いました。映し出された映像は、青白く透き通った姿のおよそ８０人のデモ参加者が、「表現の自由」と書かれたプラカードを掲げたり、「法律に反対」などと声を上げています。ホログラムのデモを見た女性は「よいアイディアだと思う。非常に独創的だ」と話していました。
この立体映像を使ったデモが新しい法案の規制対象になるかは分かっていませんが、抗議デモの主催者は「仮想の抗議デモはこれが最初で、最後になってほしい。すべての市民に外に出て実際に抗議デモを行ってもらうよう働きかけ、今ある権利を守っていきたい」と話していました。