「兄の預金着服の妹に実刑 元後見人、9500万円」
判決理由で石井俊和裁判官は「多額の着服金をホストクラブ通いなど遊興費や投資に充て、常軌を逸している。成年後見人制度の根本を裏切る行為だ」と指摘した。
判決によると、塩野被告は2004年4月から07年6月にかけ、計50回にわたり、男性の預金口座などから計約9500万円を着服した。
塩野被告は03年9月から、男性の成年後見人を務めた。東京家裁八王子支部が被告の財産管理状況を調査する過程で不正が発覚し、昨年6月に後見人を解任された。
男性は損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こし、計約1億4500万円の支払いを命じる判決が確定。被告の預貯金から約2000万円を差し押さえたが、残りは支払われていないという。(2008/09/24 【共同通信】)
実兄の成年後見人を実妹が受任した「親族後見」と言われるものであるが、目先の高額な財産に目がくらみ、常軌を逸した犯罪行為である
東京地裁は「業務上横領罪」で懲役4年6ヵ月の判決を言い渡した。
成年後見制度の理念を無視し、「成年後見人」への信頼を裏切るようなとんでもない事件である。