カルピスを飲む内田真礼さん
そんな「挑戦する」人たちを応援するために、「初恋の味」のキャッチフレーズや「甘ずっぱい青春」をテーマに、コミュニケーションを展開している「カルピス」ブランドが企画を立ち上げました。
2015年4月からさまざまな業界において現役で活躍する方に、初恋や青春の話のみならず、これまでの活動やこれからの目標、これから活躍する人へのメッセージなどについて、ゲンエキ[現役]インタビューをしていきます。
その第1回のインタビューに登場するのは、人気アニメ作品『中二病でも恋がしたい!』でメインヒロインを演じたほか、テレビ東京系列の子ども向けバラエティ番組「ピラメキーノ」で準レギュラー出演するなど、声優としてだけでなく歌手や女優、グラビアと、マルチに活躍する内田真礼さんにお話を聞いていきます。
記事最後には、内田真礼さんのサイン入り特別グッズプレゼントキャンペーンの詳細も!
取材・構成:臼井照人、織田上総介
自分の好きなことを伝える仕事がしたかった
内田真礼(以下、内田)普段は声優という、キャラクターなどに声をあてる仕事をしています。
声優という職業は、小さい頃からずっとやりたいと思っていたわけではなく、仕事をするのであれば、自分の好きなことを伝える仕事がしたいと思い、「日本が好きだから舞妓さんになろう」とか「旅行が好きだからバスガイドさんはどうかな」とか、いろいろ迷ったりしていました。
そういった想いを持ちながら中学の時に演劇に出会い、自分のなかでお芝居をするのが好きだなと思うようになりました。
そこに加えて、もともとゲームが好きだったことから、ゲームキャラクターがゲームの世界で過ごすような、ストーリー性の強い人生を送りたいと考え始め、「それに近いことができるのは何か?」と考えた時に声優という仕事に行き着きました。
━━そこから声優という仕事に就くために、どういったことをされたのですか?
内田 声優になるために、まずは声優になるための養成学校を調べ、入学し、通い始めました。
今も思っていることなのですが、声優として独り立ちするためには、まずはキャラクターがいて、そこさまざまな色付けがされ、一つのものとして出来上がった時に成立する存在だと思うんです。
自分への自信のなさもあるのですが、もともと私自身が黒髪でメイクも薄く、主張がない感じで、ある種、何にでも染まれる存在でした。そんな人だったからこそ、作品で役に入ると”その子”になりきれたという経験があり、結果的に声優というお仕事が自分に向いていたのかなと思います。
━━ただ、最近では声優のみならず歌手やグラビアをされていると思います。それは内田さんが「自分が演じるだけではなく、自分自身をどういう風に見せていくのか」を意識されている風に感じたのですが、いかがでしょうか?
内田 そうですね。最近気付いたんですが、私は「キャラクターを自分に寄せている」タイプなんですよね。例えば人によっては、「こういうキャラはこういう子だから」と、自分からキャラクターに近づいていっています。
でも、私は私がキャラクターと同化している感じであり、例えばアニメ作品上ではキャラクターがしゃべっているのですが、そこに私らしさも残っていると感じるようになりました。
それがハマれば良いのですが、ハマらないと全然ダメで……というのを繰り返し、でも、ちょっとずつ「それで良いかも」と思えてきたところですね。
無理せず、地に足をつけて頑張る
内田 心休まる時……家にいる時間をつくるようにしています。最近は、自炊して、朝も家でちゃんと食べてから仕事するとか、夕飯は帰ってからつくったりすることが増えています!
今までずっと、お米なんて買ったって2kgすら1年で使い切りませんでした(笑)。でも、最近ではちゃんとお米を買うことが増えて、「それって良いことだな」と思えるようになったんです。
たぶんそれは25歳になって、何か変わらなきゃいけないと思うようになったんですよね。
━━ちゃんと息抜きをした上で、その後の「よし、頑張るぞ!」というモチベーションはどこからきていますか?
内田 頑張りすぎないように、無理しない量を欲張らず、自分に来たお仕事にまじめに取り組むということを決めていることがモチベーションになっています。
例えば自分の今年の目標は「地に足をつけて頑張る」ことなんですよね。そして去年が「大きな会場でライブをする」で、それは横浜アリーナでやらせてもらったんです。
仕事をしていくうちに、一番基礎になる土台が必要だなと思って、今年一年は「仕事を一つずつ大切にする」のと、「調子に乗らない」という目標にしました。
━━自己完結していますね。他人に頼ることより、「目標を設定して、その都度頑張ろう」ということですね。
内田 そうですね。周りの人と自分のイメージがもっと明確にしていきたいなと思うようになったので、そこは大切にしたいなと思っています。
すごく「調子に乗っていた」学生時代
内田 正直、声優だけではなくマルチに仕事をしていくことは想定していました。私が業界に入る前も、堀江由衣さんや田村ゆかりさんという先駆者たちがいて、みなさんすごい幅広く活動していたから、「こういうのもあったら楽しいな」と、ふわっとした気持ちはありました。
なので、デビュー当時はいろんな仕事をしていて、4人でユニットを組んで踊っていたりしたんです。
例えば、今はもうないのですが、秋葉原の石丸電気のイベントスペースで初ライブをしたり、女子プロレスラーさんと一緒に出演したり、バンジージャンプをしたりと、謎のお仕事をいっぱいしていました(笑)。
最初は動揺もありましたが、「お仕事としていっぱいもらえるなら」と思い、やり続け、そして今、やっと自分として「こうしたい」という気持ちが出てきたので、あの頃はあの頃で楽しかったしそれが今の糧になっています。
━━ギャップはあったけれど、それも覚悟の上だったということですね。
内田 そうですね。ただ、デビュー前後で心を入れ替えるのが大変でしたね。というのも、自分がすごい嫌な奴だったから……(笑)。調子に乗っていたというか。今の事務所に入る前に、みんなで受ける養成所の試験があったんです。
そこでは10人くらいの生徒がいて、あとはマネージャーが見ているという対面式の面接でした。そのなかに「最後にみなさん、何か一言あれば」と言われた時に「はい!私、売れます!」って言ったんですよ……そして落ちちゃって(笑)。
そこから「あ〜、私調子のってんな」と思い、もう1年養成所で頑張った結果、翌年同じ事務所に受かりました。
やる気満々だったし、前のめり過ぎて引いちゃったんでしょうね。自信はあったし、歌やラジオも動画も、そしてお芝居もギャグも、声優さんのお仕事は何でもやってやると決めて入ったので。
事務所に入った後は、来たお仕事を全部受け入れていたら、いつの間にか水着になっていました(笑)。
楽しいことよりも自分を高めていたい
内田 私は養成所に入る時に、3年コースのところを「中学の時に演劇部に入っていたら、大丈夫だろ」と思って、2年コースのほうにしたんですよね(笑)。
そして養成所に入り、3次面接で落とされたという経緯があったので「基礎が足りなかったんだ」と思い、基礎固めをしました。デビューから5年経ってみて、いまだに基礎が足りないとは感じていますね。
━━中でも、今、足りない基礎の部分はなんですか?
内田 私に基本的に足りないのは対人コミュニケーションですね。その部分を埋めないといけないなと思っていて…。
私、友達とあまり会わないんですよね。周りがライバルだと思っちゃって、仲良くなりきれない。深いところまで見せていないから、もうちょっと馴染んでいけたらいいなとは思います。
━━アニメで一緒にいろんな仕事をやって、仲良くなったりしないのですか?
内田 仲はいいのですが、みんなでお泊まり会とかはしないですね。仲間をつくるよりも、私は人に見てもらいたい願望が強くて……だから、自分のマネージャーさんだとかは、すごく大事になってくるんですよね。
また、自分の音楽活動で衣装やメイクを担当してくださっている方も自分のことを考えてくださっているので、そういった自分を見てくれる人といろんな話をしたりします。
何か楽しいことをしたいというよりも、自分を高めるために、何か進むためのものだけを求めてしまうところがあります。
━━対人コミュニケーション力の不足や常に自分自身を高めようとするなど、一人で抱え込み、一人で戦う感じで悩みが多そうですね。
内田 「これからどうしてもいけばいいんだろう」というのは常に悩みます。私が目指しているところに行くためには、プライベートでも仕事の面でも、捨てなきゃならないものもありますし、それを諦めきれるのか、いろいろ葛藤はありますね。
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