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2015年4月17日更新
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"StatusPage.io"では長いことリモートで仕事をしていた。僕はノースカロライナ、スコットはコロラドにいて、その状態で会社を始めた。そして6ヶ月後、ニュージャージーからダニーが加わることになった。
短い間だけど、同じ町に住んで仕事していたこともある。ダニーが加わって一ヶ月後にYCombinatorに参加し、その期間中はマウンテンビューで仕事をしていた。でもYCombinatorが終わった後、スコットと僕はそれぞれ元いた場所に戻り、ダニーはサンフランシスコに残った。
最初のうちはリモートで作業するスタイルに前向きだった。住みたいところに住んで、好きな時間に仕事をして、世界中から優秀な人材も雇える。とても快適で楽しかった。
しかし2年が経って、だんだんそのやり方が合わないと感じ始めてきた。だから、もう一度自分たちにあったやり方を変えることにした。
リモートで働くことのメリット・デメリットはだいたいこんな感じだ。
メリット
デメリット
リモートチームに大きなメリットがあるというのには同意する。最も重要なのは、優秀な人を世界中から雇えるということだろう。いくつかの企業(すべての企業ではない)にとってこれは、リモートチームを構築するよい理由の一つになるだろう。
陳腐なように聞こえるかもしれないが、我々はとてもうまくいっていた。よく話し合って新機能のモックアップを一緒に作り、ペアプロなんかもそれなりにやっていた。機能がどうあるべきか、どう見せるべきか、どいういうコードであるべきかを誰か一人だけの意思で決めることはほとんどなかった。
リモートで仕事する上で大変なことは、時間を合わせて話し合ったり、作業をしたりすることだった。これは本当に大変だった。住んでいる場所が違うと時差もあるし、ビデオチャットアプリがうまく繋がらなかったり、お互い別の予定があったり…、数え上げればキリがない。
もう少し具体的に説明すると、僕は東海岸に住んでいて、チームの半分は西海岸に住んでいる。だからリアルタイムにやり取りしようとすると時差が大きな障害だった。西海岸のメンバーがオンラインになる頃には、こちら側では半日過ぎている。東海岸では午後3時、でも西海岸にいるメンバーはランチに行っていたり、別なミーティングがあったり、病院に行ったり、大事な用事があったり…
そしてなんとかタイミングを合わせて調整しても、結局1日に一緒に仕事できるのは数時間ぐらいになってしまう。短い時間しかない状況で一緒に作業するのは大変だった。
僕らが同じオフィスで仕事をしていたら、これは大きな問題にはなっていなかっただろう。これは僕の想像だけど、プロダクトマネージャーがリモートのエンジニアやデザイナーに仕様書を通じて指示を出す。だから議論とか調査とかペアプログラミングとかはそれほど必要なく、各々が黙々と作業をする。自分の作業内容や作業量が明確だから、個人でスケジュールを調整して作業する。こういった状況が、リモートチームに向いているのかもしれない。
でも僕らはそれとは違い、ジェネラリストが集まったチームだ。僕らはチームをただ離れて黙々と作業するだけのチームではなく、各メンバーが物作りのプロセスに深く関わるようにしたかった。デザイナーとエンジニアはペアになって一緒に新機能を作って欲しいのだ。だからやはりみんなで一緒に働きたいと考えた。その方が僕らにとって楽しくて充実していて、結果良いものがアウトプットできると感じたのだ。
ファウンダーとして強い企業文化を作れるかというのは悩みの種だ。細かいことまで全ての意志決定を行ったり、全ての質問に答えることは難しい。そこでチームメンバーが望ましい決断を一人でもできるように強い企業文化が必要になってくる。
しかし、リモートチームではそのような企業文化を作っていくのは難しいと感じた。企業文化はファウンダーと直接話したり、他のメンバーと意見交換しているのを見たりすることで作られていく。だがリモートで仕事をしていると、このような機会がとても少なくなってしまうからだ。
同じ部屋でみんなでものを作ってく時に生まれる一体感が、リモートチームでは感じられなかった(なくはないが、同じレベルではなかった)。同じ空間で苦楽を共にする、そういう時間がメンバー同士の絆を深めその結果また良い関係で仕事ができると考えている。
だからお互い何千キロも離れたところにいたら、そういう感覚も薄れてしまう。
リモートチームというスタイルで働いていない人もいるだろう。
僕は人生の大半を誰かと過ごしてきた。2人の兄弟や友達とスポーツをしたり、学校に行ったり、幼少期から良い友達に囲まれていて、大学の時には友達3人と一緒に住んでいた。
2012年の夏、僕の人生は大きく変わった。妻(当時は彼女)とリバーブネーションでの仕事を辞めて引っ越した。そして、仕事を変えたことによって今までの社会とのつながり方が大きく変わっしまった。
朝会を"GoToMeeting"で行って、カフェやコーワーキングスペースで作業をしていた。でも、そこには今までのような人との関わりや繋がりはなかった。いままでずっと誰かと一緒に楽しく過ごしてきた僕にってこれは大きな問題だった。正直に言うとリバーブネーションを離れてからは本当の幸せは感じられず、リモートで働いていた間は孤独を感じるようになっていた。
幸いなことに僕の人生ずっと気の知れた友達や家族に囲まれて過ごしてきた。だからここ数年そういった繋がりを感じられず辛かったのだ。リモートチームというスタイルで働いていない人もいるだろう、それもアリなのだ。
今ではリモートで作業するためのいろいろなツールがあり、それらは欠かせないものとなってる。
これらのツールは間違いなくリモートチームに欠かせないもので、僕らの作業を大きく改善してくれた。でもこれらのツールは、離れたメンバー同士が同じ部屋で働いているという感覚をあたえてくれるものではないのだ。
今のところ、サンフランシスコ、デンバー、ローリーにメンバーがいる。でも2箇所に拠点を集約しようとしている。だから僕は6月にデンバーに引っ越す予定だ。今後はサンフランシスコかデンバーに住んでいるもしくは引っ越してくれる人を採用するつもりだ。
ここまで書いたが、こんなこと書いてしまって大丈夫かという戸惑いもある。今の世の中の流れに逆行していると思うからだ。
でも今は、リモートチームをやめるという決断に自信を持っているし、今の自分たちには、リモートチームは素晴らしいと素直にいうことはできない。これを読んでいる人の中には僕たちと同じような状況の人もいるだろう。リモートチームを作り、リモートという働き方が合っていないと感じているとしても、それはおかしなことではないのだ。
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