【モスクワ=田中孝幸】ロシアのプーチン大統領は16日、北方領土問題について「ロシアは日本と対話を行う用意がある」と述べ、歯舞、色丹両島の日本への引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言に基づいて交渉を継続する考えを示した。
国民との対話番組に出演後、記者団に語った。一方で「今は日本のイニシアチブで対話は事実上、止まっている」と語り、交渉が停滞した責任はウクライナ問題を巡って対ロ制裁を発動した日本側にあるとの認識を示した。
ウクライナ南部・クリミア半島の編入後も「(日本との)平和条約(締結)と領土問題に関する日本へのアプローチは変わらない」とも言明。国内で高まる愛国主義は交渉の中身に影響しないとの考えを示唆した。
プーチン、ロシア、対話