如月 ー 桜の着物 (2015)
- 2015.04.17 Friday
- 01:33
JUGEMテーマ：着物 きもの
「願はくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月の頃」。西行のこの歌をこの季節になると思いだします。この季節の着物はやっぱり桜を抜きにしては考えられません。
本来は桜の着物は花が咲く前に来て、本当の花が咲いたらもう身に纏わないものとされていました。でもやっぱり少しでも長く着ていたいもの。
１枚目は波止場色地に花弁散らしの小紋。一枚一枚の花弁は、ただ一色で染められているのではなく、何度か染めが重ねられて微妙な色合いになっています。
花が咲く少し前からちらほら咲き出した頃には、帯も桜のものを合わせて桜尽くしにしました。紫の濃淡の染め分けに、白と銀の桜が入った織袋帯。帯締めは生成りと薄紫の丸組。帯揚げは薄紫の縮緬の無地。
桜がはらはら散り始めたら、同じ着物でも帯は桜以外のものに変えます。
生成り地に薄紫の遠山が染められ、菫や蒲公英が刺繍されている塩瀬名古屋帯。
帯揚げは同じですが、帯締めは薄紫の無地の丸組、中にほんの少し赤い糸が入っています。長襦袢は紫とグレイの大きな桜が染められたもの。薄紫の鹿の子染の半襟を付けています。
もう１枚は縹色地の紬に枝垂桜が染められた付け下げ。桜の花はほとんど白に近い色で描かれ、枝や葉も細い線描きで繊細に控えめに描かれています。
この組み合わせも桜尽くし。白地に大きな桜が同色の白と銀で織られています。帯締めは青紫に金銀が入った平組。帯揚げは細い枝葉の地紋が入っているアイヴォリイの無地。
この着物は付け下げと言っても紬地ですし、染も控えめなので、帯を重いものにすればセミフォーマルな着方が、反対に帯を少し軽めにすれば、付け下げ小紋と同じようにドレスダウンをして着ることが出来る重宝な着物です。
本来は桜の着物は花が咲く前に来て、本当の花が咲いたらもう身に纏わないものとされていました。でもやっぱり少しでも長く着ていたいもの。
１枚目は波止場色地に花弁散らしの小紋。一枚一枚の花弁は、ただ一色で染められているのではなく、何度か染めが重ねられて微妙な色合いになっています。
花が咲く少し前からちらほら咲き出した頃には、帯も桜のものを合わせて桜尽くしにしました。紫の濃淡の染め分けに、白と銀の桜が入った織袋帯。帯締めは生成りと薄紫の丸組。帯揚げは薄紫の縮緬の無地。
生成り地に薄紫の遠山が染められ、菫や蒲公英が刺繍されている塩瀬名古屋帯。
帯揚げは同じですが、帯締めは薄紫の無地の丸組、中にほんの少し赤い糸が入っています。長襦袢は紫とグレイの大きな桜が染められたもの。薄紫の鹿の子染の半襟を付けています。
もう１枚は縹色地の紬に枝垂桜が染められた付け下げ。桜の花はほとんど白に近い色で描かれ、枝や葉も細い線描きで繊細に控えめに描かれています。
この着物は付け下げと言っても紬地ですし、染も控えめなので、帯を重いものにすればセミフォーマルな着方が、反対に帯を少し軽めにすれば、付け下げ小紋と同じようにドレスダウンをして着ることが出来る重宝な着物です。