東海旅客鉄道(JR東海)は16日、山梨県で試験走行中の超電導リニア車両が有人走行の世界最速となる時速590キロメートルを記録したと発表した。12年前に同社が記録した581キロメートルを塗り替えた。21日にはさらにスピードを上げ、鉄道としては史上初となる600キロメートル台に挑む。
山梨リニア実験線(山梨県笛吹市―上野原市)で16日午前、「L0系」車両の最高速度が590キロメートルを記録した。これは東海道新幹線の営業最高速度(285キロメートル)の2倍を超える。21日には600キロメートルに挑戦する予定で、達成すればギネス世界記録の認定を申請する。
設備設計に必要なデータを取得するのが高速走行の狙い。このため2027年に開始する営業運転での最高速度は、これまで公表していた505キロメートルのまま変更しない。
14日には1日の走行距離が4064キロメートルに達し、東海道新幹線1編成の1日あたりの走行距離(約1500キロメートル)の2倍を上回った。
リニア中央新幹線は今年度から品川、名古屋駅などで本格的な建設工事が始まる。
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