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藤山寛美もため息!?…大阪市が鳴り物入りで売却したあの精華小跡地 開発のめど立たず 購入会社資金トラブルも

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藤山寛美もため息!?…大阪市が鳴り物入りで売却したあの精華小跡地 開発のめど立たず 購入会社資金トラブルも

更地になったまま、再開発計画が止まっている大阪市立精華小学校の跡地=大阪市中央区(本社ヘリから)

 大阪・難波の一等地にあり、平成25年に大阪市が民間に売却した市立精華小学校跡地(中央区、約4200平方メートル)の再開発計画が頓挫していることが21日、関係者への取材でわかった。入札で土地を購入した不動産会社(同市)は、飲食店やホテルなどが入る複合ビルを建設する計画だったが、開発をめぐって資金トラブルも発生。事業はすでに1年近く遅れている。入札時の契約に違反した場合、市は土地を買い戻す特約を結んでおり、業者から事情を聴くなどして情報収集を始めている。

 市によると、跡地をめぐり平成24年12月にプロポーザル(企画提案)方式の公募入札を実施した。提案内容について外部委も交えた審査を経て、最低価格を10億円以上上回る約35億9千万円を提示した不動産会社が翌年2月に落札した。

 同社は東証1部上場企業の社長が代表を務める個人の資産管理会社。入札時の提案では、今年3月にビルの建設に着手し、28年度に完成するとしていた。校舎の解体は当初の予定通り昨年5月ごろまでに完了したが、その後事業は進んでいない。

 関係者によると、共同開発を持ちかけた中堅スーパー運営会社(同)との間で資金トラブルになり、昨夏以降、2億円の返還を求められている。不動産会社は返還を拒否し今月、大阪簡裁に調停を申し立てた。中堅スーパー側は25日に開かれる初回期日で不成立を求める方針だ。

 2億円は、不動産会社が26年3月、中堅スーパーが設立した特別目的会社(SPC)から、土地の開発資金として58億円を借り入れる貸借契約を締結した際、預託金として4月に不動産会社に払い込まれた。

 両社が交わした合意書では、不動産会社は融資を受けた後、精華小跡地以外の事業を自社から切り離して別会社化。SPCとスーパーが、会社分割後に精華小跡地のみを所有することになる不動産会社を経営するとされていた。これに対し跡地の転売を原則8年禁止している市は「別会社の事業によっては実質的な転売に当たるので認められない」(担当者)としている。

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