どうしてそのように感じたかというと、留学クラスにいろんな国の人が集まっていたことがきっかけとなる。「アラブのお姫様、家の敷地を車で移動するタイの富豪、台湾の存在を知らない人など、外国では様々な人に出会えるものだ」と、自分自身の視野が狭かったことを思い知らされたようだ。
また、人種差別が激しい日本人の姿も実感したそうだ。
台湾人の留学生仲間にアンケートをとって分析した結果、判明したとのこと。「日本人によるアジア人の差別はかなり深刻。実際に生活すればよくわかる」と嘆いた。
日本人が丁寧に応対する外国人の順位は、上から「白人-黒人-韓国人-中国人-台湾人」だと思えて仕方ないそうだ。「日本人は台湾人が好きというイメージがあったが、私たちは早く目を覚ました方がいい!」と訴えた筆者は、日本人に一方的に片思いしているのが台湾人だと残念に感じたようである。
「人を差別する傾向はどこにでもある。差別をされた時の忘れがたい経験を味わうことが、新鮮だと思った方が良いかもしれない」と述べているあたり、納得しなければならない自分自身に向けての“言い訳”を考えたようだ。
台湾の日常生活で“差別”をする機会はなければ、される機会もない。日本で初めて経験し、つらい思いをしたのだろう。
筆者は大学生として1年間日本で生活をしたというが、「学食でランチを食べ図書館で仮眠をとり、放課後は友人とビールを飲んだりドラックストアで新商品をチェックした」と、キャンバスライフを振り返った。旅行者としてではなく、日本人の学生と同じように過ごす毎日が楽しかったようだ。
そして日本を知るべく、休日は電車に乗って各地を訪ねたという。「三重県は18時に人影がなくなり驚いた。静岡県は空気がきれいで居心地抜群。初めて富士山を見た時は、日本の心だと感動した」と述べるとともに、田舎では温かな人情を感じ、各地で日本の味を楽しんだなど、自分の目で見て触れた日本での時間を愛おしく思っているという。「とても貴重な思い出」とまとめている。
そして台湾に戻り「就いた仕事は給料が悪くなく、日本への出張が多い。日本からの来客と話をしたり食事に行ったりなどできる」と、自身の現在の様子を筆者は報告した。「それで十分」と今の自分の姿に満足しているという。
そして「人生は一度きり、今やるべきことをやらないと明日後悔するかもしれない!」と筆者はブログを締めくくっており、絶好のタイミングで自分は日本に留学したと嬉しさをつづった。友人たちにも日本留学や、夢に向かって進む勇気を持つことを勧めていると思われる。
留学生として日本で過ごし、楽しい思いをしたと同時に差別などのつらい仕打ちも受けた筆者だが、自身の進歩を実感し留学経験を仕事に生かしている様子。
前向きにがんばる姿は知人や友人を励ましていることだろう。また日本人としても、差別を受けて傷ついた筆者が、それでも日本を好きで日本人を相手に職場で奮闘していることを知ると、ありがたいと感じる。今後も日本と台湾を結ぶ存在として、活躍してほしい人物だ。(編集担当:饒波貴子・黄珮君)(イメージ写真提供:123RF)
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【参考・情報源など 】
http://asukamiyake.pixnet.net/blog/post/47537166