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 みなさん、初めまして。うえむらちかと申します。

 私は広島出身のカープファンとして、当たり前のようにカープを応援してきました。これまでは「なんでカープファンなの?」と不思議に思われることも少なくありませんでした。しかし「カープ女子」「黒田男子」など、チームだけにとどまらずファン自体にも注目が集まるようになり、次第に観戦するファンも増え、割れんばかりの声援が飛び交う球場を見ると、時代がようやくカープに追いついてきたのかなと(笑)うれしく思っています。

 昨年は33試合、球場で観戦することができました。

 そんな私の2015年初観戦は、3月29日にマツダスタジアムで行われた、黒田博樹投手の復帰初先発の試合でした。

 プラチナ化するほどの勢いで3万2千席近いチケットが即完売! 私はカープ仲間ネットワークをなんとか駆使し、両親とみに行くことが、かないました。もうすでに、今年分のラッキーをすべて使い果たした感が否めません!

 地元で驚異の34・9%、瞬間最高39・7%を記録した中継視聴率。

 もちろん、全国区で旬のスターと化してしまった「男気黒田」を一目見たいという欲求は少なからず後押ししていたのかもしれません。が、やはり広島市民、県民、ファンは見たいというより「帰ってきてくれてありがとう! そんなに広島を好きでいてくれてありがとう!」と伝えたい気持ちのほうが強かったように思えました。

 普段は熱い声援が飛び交う球場も、この時ばかりは誰もが固唾(かたず)をのんで黒田さんが投げるその姿を見つめていました。

 黒田投手が復帰記者会見で言っていた『小さな街』。8年もの間、広大なアメリカの各都市で戦ってきた黒田投手からすれば、確かに広島は小さい街かもしれません。けれど、だからこそみんなが一体になりやすい街なのだと思います。

 広島の街の中に、カープが在る。

 広島の人々が朝起きて、寝るまでの間のルーティン……。子供の心配や、仕事、晩御飯の準備、今晩のデートの場所の選定など、その中の一つとして『今日のカープのスタメン』『誰が打たれた!』『勝った!』といったことがあり、はなから日常のルーティンに、カープが組み込まれているのだと思います。

 趣味でも、欲求でもなく、「そこにただ在るもの」として。

 だから私も、毎日のルーティンとして、今日も当たり前のように応援するのです! このルーティンの先に、今年こそ感情を大きく揺さぶる存在があることを信じて。

 さあ大型連敗は脱出できました。まだこれから、秋の高み目指して一緒に応援しましょう。