AKB48横山由依、“いじめ”体験を告白 「机に『死ね!』という紙が入ってたけど親に言えなかった」
リアルサウンド 4月16日(木)11時4分配信
土田晃之とAKB48の指原莉乃がMCを務める深夜の新番組『僕らが考える夜』(フジテレビ系)。初回放送となった4月16日分では、「いじめ」についての討論が繰り広げられた。
同番組はAKB48のメンバーが“現代を生きる若者代表”として、ゲストや気鋭の論客と掲げられたテーマを元に議論を交わしていく、ソフトでポップな討論番組。今回は漫画家・蛭子能収をゲストに、論客には宇野常寛氏と濱野智史氏を迎え、「いじめ」をテーマに意見が交わされた。
冒頭、番組から小学校のいじめ発生件数が「年間118,805件」であることが紹介されたあと、「なぜいじめはなくならないのか?」というテーマが発表。土田は「なかなかこういうお題について話すことがないし、若い子に影響力があるAKBメンバーがどう話すのか見てみたい」と客観的な意見を述べると、宮澤佐江は「『既読無視』がいじめに入っているのにびっくりした。そういう基準は無いから…」といじめの境界線について言及すると、指原が「どこからがいじめのボーダーラインかわからない」、横山由依は「ケンカの延長線上がいじめな気がする」と、それぞれの見解を述べた。
一方、今回のメンバー陣のなかで若手である高橋朱里は「トークのプロフィール画面をいじめたい子の写真にする、というのを聞いたことがある」と、新型のいじめについて紹介すると、木崎ゆりあは「原因は家庭にもあると思う。親から愛情を貰ってない子がターゲットを作ってそういうことしちゃうし、ちゃんと愛情を貰ってれば起きないこともあるかも」と、家庭環境にもその一因があると推察した。
ゲストの蛭子はいじめについて「いじめる相手も好きな人だからいじめるんだと思う。俺不良たちに好かれてたから…」と自身の体験談を明かすと、指原は「良いように使われていただけでは」と的確なツッコミを入れ、土田から「いじめられてると思うのか、超人気者だと思うのかという発想も大事だよね」と受け手の気持ち次第で重みも変わってくるというような意見を出した。ここまでの意見に対し、宇野は「いじめは『こいつを叩いているから自分はまともだ』という仲間意識の確認のためにやる。だから仲間意識がある場所を壊していかなければいけない」と、小さなコミュニティ同士の壁を無くすことがいじめ撲滅の一助になるのではと提案した。
番組後半では、スタジオのメンバーが自身のいじめ体験を暴露。土田は「中一の時にクラスから総シカトを喰らったり、集合写真に画びょうを刺されたりした」と語ると、宮澤は「私もその経験あります。小学校の時に廊下に貼り出してある遠足写真に写ってる私の顔が全部やられていた。あと、お道具箱のものが日に日に盗まれていった。ある日友達の家に行ったら盗られたものがあって…」と壮絶な体験を明かした。また、指原は「家に『学校に来ないでください』という手紙が届いて、まんまと行かなくってそのまま卒業した。それから逃げるように東京に来たら色々あって、いまここにいる」と、上京の経緯といじめ体験を語った。
ここで濱野が「閉鎖的な空間はいじめが起きやすい。選択肢が増すといじめが減る」という意見を挙げ、土田は「AKB48はずっと同じメンバーといる訳でしょ?」とAKB48グループについて言及すると、宮澤は「AKB48グループが仲がいいのは、毎日一緒にいるわけではないメンバーが仕事でこうやって顔合わせをするからこそで、良い距離感が保てている」と、各メンバーが適度な距離感を取っていることを説明した。
また、高橋は「中学生の頃、友達関係が上手く行かなくて大ダメージを受けた。ママに相談したら『じゃあ行かなくていいよ』って言われて、なんか軽くなった」と、母親に自身が救われた経験を語ると、土田は「いじめられてるときに父親から『人をいじめるのは許さないし、お前がいじめられるようになったらもっと許さないからな』と言われた」と続け、横山は「私は逆に親に言えなくて。中学時代に机の中に『死ね!』っていう紙が入ってて、スゴク心の中に傷を負ったけど、恥ずかしくて言えなかった」と、親に言いだすにも一つの勇気が要ることを述べた。ここで宇野が「親でも学校でもないところに相談できるところ、心の置き場所を2つ以上持っているのがいい」と切り出し、濱野は「アイドルになることは学校からの一つの逃亡」と提案。木崎はこれに対し「アイドル活動を通して大人と触れ合うと『学校がこんなに子供だったんだ』って思える」と、自身の現状を踏まえて濱野の提案に賛同した。
番組の最後には、“いじめから助けてくれるもの”について議論が展開。土田は「いじめられている時に一人だけ話しかけてくれる人がいて、『なんで土田と口訊いてんだ』と言われても『なんだよそれ』と返してくれてた」と体験談を明かすと、指原は「大人に相談したりできるけど、素敵な先生と友達に出会うって稀だと思う」と反論。これに宇野と濱野が逃避場所の一つとてインターネットがあることを紹介すると、指原は「確かに、小学校の頃はアイドルが好きなおじさんとチャットばかりしていた」と、自身の逃避体験を語り、番組が終了した。
「いじめ」というデリケートなテーマについて、メンバーと論客が熱い議論を交わした今回の放送。次回はメンバーが「いじめ」について意見を述べる予定だ。
※木崎ゆりあの「崎」のつくりは立に可が正式表記。
向原康太
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