最近ではナポリタンの専門店にも注目が集まるなど、その懐かしい味に再び脚光が当てられているナポリタン、子供が大好きなのはもちろんのこと、大人の方も無性に食べたくなる時あるんじゃないでしょうか。
ナポリタンは名前の通り、ナポリの料理「スパゲティ・アラ・ナポレターナ」を起源とする説がありますが、その発祥については諸説あり、基本的にはケチャップを入れるナポリタンは日本で独自に進化してきた料理なのだそうです。
今回はそんなナポリタンを美味しく作るためのコツをちょっと科学的なポイントを挟みながら御紹介していきたいと思います。ケチャップの味しかしない、ベタつくなど、もうそんな失敗をすることはないはずです。大人も満足できる絶品ナポリタンをぜひ味わってみてください。
失敗しない激ウマナポリタンのレシピ
材料 1人分
- パスタ乾麺(1.7mm) 1本
- ピーマン 1個
- 人参 1/4本
- マッシュルーム 2個
- 玉ねぎ 1/2玉
- にんにく 1かけ
- ベーコン 4枚
- ホールトマト缶 200cc
- ケチャップ 大さじ4
- ナンプラー 小さじ1
- バター 小さじ1
- 赤ワイン 大さじ2
- オリーブ油 大さじ3
- 塩 こしょう 少々
- 【パスタ茹用】
- 水 2ℓ
- 塩 20g
ポイントその1:食材は均一のサイズに
食材のサイズが異なると熱伝導にブレが出て、ビタミンや水溶性物質の損失が多くなります。食材のサイズを揃えることで、炒める時間を揃えることができ、そうした損失を抑えられます。にんにくはみじん切りに、にんじんとピーマン、ベーコンは細切りに、玉ねぎとマッシュルームは薄切りにしておきましょう。
1. 水2ℓで麺を茹で、麺にオリーブオイル小さじ2杯分を絡める。
ポイントその2:麺を油でコーティング
水分を多く含んでいるパスタは熱を与えすぎると、小麦のタンパク質であるグルテンが壊れ、食感が悪くなってしまいます。茹でた後にフライパンで炒めることになるナポリタンの場合、茹で上げた後に油脂でコーティングをして、形成されたグルテンを保つようにしましょう。
懐かしい喫茶店風のナポリタンにしたい場合は、油でコーティングさせた後にしばらく麺を茹で置きして寝かせる作り方もあります。
また、パスタの茹で方ですが、どのパスタでも言えることですが、茹で水の量が少ないと、乾麺を入れた際の温度低下が大きく、麺の表面のでんぷんが水中に溶けだして粘度が高まるので、湯の対流が悪くなり、均一に茹上がりません。多めの茹で水で茹でるようにしましょう。
2. フライパンに、油をひき弱火でにんにくとたまねぎを炒める。たまねぎがしんなりとしてきたら、2枚分のベーコンを炒めて、ホールトマトとケチャップを弱火で煮詰め、ナンプラーを入れる。
ポイントその3:隠し味にナンプラーを
ナンプラーの中には旨み成分であるグルタミン酸が豊富に含まれています。トマトにも同じようにグルタミン酸が豊富に含まれているため、酸味のあるトマトの旨みとナンプラーのコクのある旨みが合わさって、味に奥行きが生まれます。
3. フライパンに油をひき、野菜を炒める。野菜がしんなりとしてきたら、茹でた麺・トマトソースを合わせてよく絡める。ベチャベチャを防ぐために、中火でしっかりと炒め、塩とこしょうで味を整える。最後の仕上げに、赤ワインとバターを混ぜ合わせる。
ポイントその4:バターへの加熱は余熱で
バターの最大の特徴である独特の味と香りを生かすには60度以上で穏やかに加熱するといいと言われています。バターを入れた際は火を止めて、ゆっくりと余熱で溶かして混ぜるとバターの風味を殺さずに済みます。
これらのポイントを押さえておけば、きっと大人も満足できるナポリタンを作れるはずです。こちらのレシピにもありますが、なにかをちょい足ししても面白いですよね。
休日の簡単なランチや、平日の急ぎの夕飯など、手軽に作れる簡単さも含めて、試してみてください。
エダジュン
Soup専門店の店長を5年間務め、Soup専門店の本部で商品の物流・購買の仕事に携わったのち、2013年に料理研究家として独立。「料理にやっちゃいけないことはない」という気持ちを常に持ち、色々な固定概念にとらわれずに、料理を楽しんでます。「これなら作れるかな?」から「お! これ! 作ってみたい!」と重たい腰を上げたくなるような料理がモットーに、家で作れるエスニック料理とパクチーを使ったレシピを日々研究中。
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編集:フードクリエイティブファクトリーhttp://foodcreativefactory.com/