よくあるミニチュア風タイムラプス映像、だけど実は3Dゲームの風景でした「GTA 5 - A World in Miniature」

2015.04.14Movie

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”ゲーム写真家” が職業になるかもしれない未来。ティルトシフトレンズを用いたミニチュア風タイムラプス映像というのはもはや見慣れた光景だが、この映像は実写ではない。ゲーム『Grand Theft Auto V』(以下GTAV)のスクリーンショットを取り重ねたものを映像にしたものだ。道路を行き交う車の動きやせわしなく変化する街の様子を上から眺める、これぞまさに神の視点。リアリティを感じるようなゲームグラフィックの向上はもちろん、ゲームを司るAIの向上がこういった映像を表現を可能にしたわけだ。

また、4月14日に発売されたPC版の登場に合わせ、PC版で使用できる映像編集機能「Rockstar Editor」を用いた映像作品も登場している。8-BIT BASTARDによって公開された ”Running, Man”は映画「フォレスト・ガンプ」で登場する走る男のヒゲが伸びていく様子を見事に再現した作品。もはや映画と同等の表現がゲームでもできるのだと言わんばかりである。

CGは現実の世界をシミュレートしたものであり、CGを作ることは現実の光の作用を考えることでもある。レンズの効果やライティングといった現実の撮影技術はCGの世界にも転用可能なのだ。GTAVとは離れるが先日公開された資料「FINAL FANTASY 零式HDにみる 新しいHDリマスター」では、リアルなライティングを施すとキャラクターの表情が隠れてしまうため、顔周辺にレフ板効果を常に施すように調整している(まるで大女優!)という説明がされている。被写体となるオブジェクトの精細さは上がる一方なのだから “オープンワールド撮影専門のカメラマン” という職業が生まれてもなんらおかしくないだろう。そしてバーチャルな世界を撮影する人々が風景写真家やドキュメンタリー作家と同等の地位を築いていったら面白いものだ。

Via.GTA 5 - A World in Miniature - YouTube

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