安倍晋三首相との面会を終え、記者団の質問に答える産経新聞の加藤達也前ソウル支局長＝１５日、首相官邸　（撮影・酒巻俊介）【拡大】

　安倍晋三首相（６０）は１５日、韓国政府による出国禁止措置が約８カ月ぶりに解除され、１４日夜に帰国した産経新聞の加藤達也前ソウル支局長（４８）と官邸で面会した。帰国を報告した加藤前支局長に対し、首相は「ご苦労さまでした。裁判が続くので今後も身体に気をつけてください」と慰労した。また、「８カ月間をどういう心境で過ごしたのか」とも尋ね、加藤前支局長の家族を気遣った。

　加藤前支局長は面会後、「（首相には）時宜を得て韓国、国際社会に発信して私を励ましてくださったことにお礼を申し上げた」と述べた。

　菅義偉官房長官（６６）は会見で「加藤氏の公判は継続している。政府として引き続き、さまざまな機会やレベルで韓国側に適切な対応を求めていく」と強調した。

　加藤前支局長は、韓国の朴槿恵大統領が昨年４月の旅客船沈没事故の当日に元側近の男性と会っていたとの噂を書いたコラム記事で朴氏の名誉を毀損（きそん）したとして在宅起訴され、現在も公判中。次回公判は２０日に行われる予定。

（紙面から）