地盤沈下:ソウルの地下空洞、半数は下水管の破損が原因

空洞が広がれば陥没の恐れも

 ソウル市は12日、地中の空洞調査を手掛ける日本の建設コンサルと共同で実施した市内4地域(計61.3キロ区間)の地中レーダー探査で見つかった空洞のうち、危険度の高いA・B等級の空洞25カ所に対する原因調査結果を発表した。昨年12月から最近にかけて行われたこの調査によると、25カ所の空洞のうち13カ所(52%)は下水管の老朽化などによる管の連結部の破損が原因だった。管の中に土砂が流れ込んだり、管から水が流れ出て土砂を押し流したりして空洞が発生したのだ。

 残りの12カ所の空洞は、掘削工事後の埋め戻し作業が不十分だったり、地下施設に対する管理がおろそかだったりしたことが原因と判明した。送電や通信用のケーブル管などを埋設した後、管の下や管と管の間の空間を土できちんと埋めていなかったり、掘削した場所を木材や大きい石など不適切な資材で埋めたりしたため、徐々に空洞が生じたという。地下鉄などの地下施設内に地下水や土が少しずつ流れ込み、その周辺に空洞ができたケースもあった。

 これら空洞の多くは上の地盤の厚みが15-57センチで、アスファルト層のすぐ下まで空洞が広がっている場所もあった。梅雨などの雨が多い時期に空洞が広がり、アスファルトの強度が弱まれば、シンクホール(地盤沈下による陥没穴)が発生する恐れもある。ソウル市は3月末までに、原因調査と併せA・B等級の空洞の復旧工事を終えた。市は今年、民間業者も使って計560キロ区間で空洞の探査を続ける計画だ。

ホン・ジュンギ記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース