おはようございます。
桂文珍でございます。
「演芸図鑑」今朝もお楽しみ頂きたいと存じますがまああれですね〜。
世の中には不思議な現象というのがございますな。
ヘリコプターから降りてくる人いうのはどんな偉い人でもみんな頭をこう下げますな。
あれ不思議です。
独裁者であろうが何であろうがみんなこうやってしまいますな。
人間の習性なんでしょうね。
笑うのは本当に習性の中でも一番いいと私は思っておりますが今朝もお笑いからいきましょうね。
今日の出演者紙切りの林家正楽さん。
見事ですよ〜。
はさみさばきというんでしょうか。
聞くところによると紙を動かすんだそうですね。
紙さばきなんでしょうかね。
紙を動かします。
うちのカミさんは動きません。
そして春風亭朝也さん。
この方はNHK新人落語大賞をお取りになった方でね見事に大賞に輝いたんですよ。
「やかんなめ」という話なんですが武士のプライドが壊れていくところが面白いです。
はいはいはい。
たっぷりとどうぞ。
(拍手)たくさんの拍手をありがとうございます。
お客様からご注文を頂く前にご挨拶代わり。
日本の伝統的なスポーツでございますね。
お相撲。
お相撲で一番強いのが横綱。
横綱の土俵入り短い時間でね形は出来上がります。
紙切りは一枚にあまり長い時間はかけません。
短い時間で形を作っていきます。
形は出来上がります。
紙とはさみを動かしてますけれどもはさみよりね紙の方を余計に動かして短い時間で横綱土俵入り雲竜型。
(拍手)どちら様でも結構です。
今日のお土産に差し上げます。
そこまで出てきて下さい。
おうちへ帰ったら赤い紙か黒い紙に貼っておいて下さい。
白い紙に貼ると分からなくなっちゃいます。
ご注文を頂いて切りましょう。
どうぞ。
何でも結構です。
猫の綱渡り。
(笑い)ハハハハハ…今日最初のご注文は猫の綱渡りというご注文です。
何でそんなご注文を出すんですか?形を考えながら切りますから時間はかかります。
1分や2分ではできません。
40分ぐらいあれば出来上がります。
今日最初のお客様のご注文は猫の綱渡りというご注文。
何年も紙切りやっておりますが初めて頂くご注文。
あ〜あ。
猫の綱渡り。
よかったですよこの間なんか変なお客様がいまして「何かご注文ありますか?」って聞きましたら「とりあえずビール」って言われました。
いろんなお客様がいらっしゃいます。
猫が綱渡りをしているところ…。
楽しいご注文。
これもなるべく短い時間で。
どんなお題を頂くか本当に分からない。
猫の綱渡りだよ。
よいしょ。
今日最初のご注文猫の綱渡り。
(拍手)これはどうぞご注文を頂いたお客様今日のお土産です。
立ち上がってそこまで来て下さい。
どうぞ。
ありがとうございました。
すいませんでした。
とんでもございません。
お仕事ですから大丈夫ですよ。
ほかにご注文があれば。
どうぞ。
子どもと犬。
子どもと犬。
猫の綱渡りよりはやりやすい。
フフフフ…。
子どもと犬というご注文ですよ。
いろんなご注文をね頂きますがご注文頂いて私が一番得意なのが子どもと犬。
2番目に得意なのは猫の綱渡り。
いつでもこうやって体を動かしながら切ってます。
どうして体を動かすのかといいますと体を動かさないで…。
こうやって切ってますと暗くなります。
ですから少しだけ動かして。
子どもと子犬。
ねっよいしょ。
よかったですよ今日はかわいらしいご注文ばっかりで。
この間変なお客様がいましてね「何でも切ります」って言いましたら後ろの方に座ってたお客様が急に立ち上がりまして高座の真ん前まで出てきて手を出すんです。
売店で買ったんだと思うんですけれどもお煎餅が入っている袋を1つ持ってまして袋がなかなか破れないからはさみで切れって言われました。
子どもと犬。
(拍手)どうぞこれも今日のお土産でございます。
それはおうちへ帰ったら床の間に飾っておいて下さい。
あんまり障子の破れ目なんかには貼らないようにお願いします。
どうもありがとうございました。
(拍手)
(拍手)
(拍手)春風亭朝也でございます。
一席おつきあいを願いますけれども。
よく我々いろんな所にお仕事行くんですが多いのがお寺ですとか神社。
こういう所でやってる落語会多いですからよく行きましてね行くと私必ず行ってお参りしてお願い事してくるんですよ。
でもどうやったらお願い事ってかなえてくれるのかと思い方々行きますから聞いてみましたらねこの間行った神社の神主さんがいい方法を教えてくれました。
「いい方法ありますよ」。
「どうするんですか?」。
「大事なのはねおさい銭だ」って言ってました。
やっぱり金持ちにかなわねえのかなと思ってがっかりしましてね。
「じゃあ何ですか千円札とか五千円札とか一万円札こういうの入れた方がいいですかね?」つったらいやいやそうじゃないと。
どっちかっていうとお願い事をかなえてほしい時はおさい銭は小銭の方がいいらしいです。
百円玉とか五円玉十円玉。
「どうしてお札じゃ駄目なんですか?」って聞いたらお札だとコウカ
(硬貨)がないそうなんです。
(拍手)こんな感じで進んでいきますんでどうかおしまいまで楽しんで頂きたいと思いますけれども。
今ねどんどん医学が発達してまいりまして昔あって今なくなった病に癪という病がございます。
これ特効薬はなかったんだそうで代わりに合い薬と申しますいわゆる民間療法こいつが随分ありまして例えばマムシ指と申します。
太い親指でもってぐ〜っと腹のとこ押してやるですとかあとは男の下帯褌でもってキリリキリリ締め上げるとたちどころにその癪がよくなるという不思議な合い薬がありますけれども。
あるご大家のおかみさん大変な癪持ちで薬は効きません。
たった一つよく効く合い薬がうちにあります赤のやかん。
やかんをペロペロッとなめるとたちどころにその癪がよくなるというこれは不思議な感じが致しますけれども。
今日は供の女中を2人連れて陽気がいいってんで原中を歩いておりますと目の前をニョロニョロってんでヘビがはい出してきた。
これを見た途端おかみさん「ん〜」ってんで癪を起こしてそこへ倒れちまう。
「おかみさんしっかりして下さいおかみさん。
どうしようおハナさん。
おかみさんが癪を起こして倒れちまったよ」。
「弱ったね〜。
こんなとこにやかんなんぞある訳ないし…。
しっかりして下さいおかみさん」。
どうしようと困っておりますと向こうからやってまいりましたのが人品卑しからぬお武家様。
供を1人連れておりましてよほど仲のよい主従。
何やらざれ言を言いながらこちらへやって来る。
このお武家様よほど若い頃からのぼせ症と見えまして頭がつる〜ってんで見事にはげ上がっている。
「おハナさん向こうから来るお武家様のおつむり見ておくれ」。
「えっおつむり…。
まあうちのやかんそっくり。
あれがやかんだったらおかみさんどれだけ助かる事か事によるとあのお武家様のおつむりをなめさせて頂ければおかみさんよくなるやもしれません。
私頼んでまいります。
お願いにございます!お願いにございます!」。
「いや〜待て待て可内よいから待てと申すに。
何やらのこの者がみどもに頼みがあると申しておる。
みどもはよくよく婦人から頼み事をされやすいたちじゃ。
またそれを一度も断った事がないのがみどもの自慢である。
いやいや可内待てと申すに。
その方いかがした?さては何だなこの原中を歩いておって賊に襲われたな?みどもに助けを求めにまいった。
うん。
よくぞみどもを呼び止めた。
と申すはのみどもこう見えても一刀流免許皆伝の腕前でな早速にその賊を斬り捨てて遣わそう。
何?そうではない。
そうか親の敵に出会うたな?女子の細腕では討つ事ができんからみどもに助太刀。
うんよくぞみどもを呼び止めた。
と申すはのみどもこう見えても一刀流免許皆伝の腕前じゃ。
早速にその仇敵を斬り捨てて遣わそう。
何そうではないそうではない?では一体何じゃ?」。
「実は手前どものおかみさんが癪を起こして難儀を致しております」。
「そうであったか。
うんよくぞみどもを呼び止めた。
と申すはのみどもの奥が大変な癪持ち。
日頃難儀をさせよれば幸いな事にこの腰の印籠の中に癪によく効く薬が入っておる。
早速にこれをその方へ下げ遣わすぞ。
何効かぬ効かぬ?効かぬとはどういう事じゃ?」。
「おかみさんに薬は効きません。
ただたった一つよく効く合い薬があるのでございます」。
「そうであったか。
よくぞみどもを呼び止めた。
何であろう?マムシ指であろう?みどもこのように正真正銘のマムシ指。
早速にその者の腹を押して遣わすぞ。
何そうではないそうではない?おそうか。
これはみどもがすまん事をした。
女子の口からはちと言いにくいのう。
下帯褌であろう?キリリキリリ締め上げるとたちどころに癪がよくなると申す。
ではな早速に下帯を…。
ん?ん?これはしまった。
いやと申すはのみども本日は下帯が越中でな縛り上げるにはちと長さが足らん。
いいやしかし待て待て。
可内その方は下帯何しておる?何6尺?おお6尺か。
それも並のものより5寸は長い。
何を申すばか。
よくぞみどもたちを呼び止めた。
と申すはのここにいるこの者は腕は一刀流免許皆伝とはいかんが下帯はまさしく6尺を所持致しておる。
それも並のものより5寸は長いと申す。
さだめし効き目があろう。
もしそれで効き目のない時にはみどもの越中で頬かぶりもして遣わすぞ」。
「お戯れを。
そうではございません。
実は手前どものおかみさんの合い薬と申しますはその…やかんなのでございます」。
「何?やかんだ?これこれその方うろたえるな。
みどももこの者もやかんは所持致しておらん」。
「それは重々承知でございます。
ただそのあの…。
お許し下さいませお許し下さいませ」。
「いやいや謝っておっては分からん。
はっきり申せ何じゃ?」。
「実は手前どもにありますやかんに旦那様のおつむりがうり二つなのでございます。
旦那様のおつむりをなめさせて頂ければおかみさんよくなるやもしれません。
せめて一なめなめさせて頂きとう存じます」。
「何〜!?言うに事欠いてみどものつむりがやかんに似ておる?いや〜勘弁ならん。
その方無礼討ちじゃ無礼討ちじゃ!」。
「せめて一なめせめて一なめ」。
「黙れ黙れ黙れ!聞く耳を持つか!言うに事欠いてみどものつむりがやかんに…。
可内その方は何をゲラゲラゲラゲラ笑っとるか!いやその方無礼討ちじゃ。
無礼討ちじゃ!」。
「お手討ちはもとより覚悟の上にございます。
どうぞ斬るなど突くなどお好きになすって下さい。
うううう…」。
「泣くな!いざとなれば泣けばよいと思って。
笑うな可内。
何をゲラゲラゲラゲラ笑っとるか。
第一だなその方少しはこの者を見習ったらどうだ?この者はの町人ではあるが主人のためなら一命をなげうっても構わん所存と申しておる。
それに対し何だその方は。
かりそめにも武家奉公する身でありながら主人のつむりがやかんに似てると言われゲラゲラゲラゲラ笑いおって。
泣くな!笑うな!泣くな〜!みどもの方が泣きたいわ。
相分かった。
本来ならば了見致しかねるところではあるがその方の主人を思う心みども甚だ感服申した。
望むところではないが耐え難きを耐え忍び難きを忍び少しだけな」。
「ありがとうございます。
ありがとうございます」。
「その者はどこにおる?可内その方はいつまでゲラゲラゲラゲラ笑っとるか。
ついてまいれついてまいれ!」。
「おハナさんこちらのお武家様がおつむりなめさせて下さるそうだよ」。
「ありがとうございます。
おかみさん癪の合い薬のやかんがお見えになりました」。
「待て待て待て待て!『やかんがお見えになりました』と言うやつがあるか!この者か?苦しそうじゃのう。
つむりを出せばよいか?可内その方はいつまで笑っとるか!何笑っておらん?笑っておろうが。
今その方肩が小刻みに揺れておったわ。
辺りを見張れ辺りを。
このようなとこ人に見られてみろ。
末代までの恥辱と相成る。
よいか?人が来たらすぐに知らせよ。
ではこれでどうじゃ?もそっとか?これでどうじゃ?」。
さあこれはおかみさんの方だってお武家様のおつむりだと分かってりゃなめる気遣いはないんでしょうがもうろうとしたところにやかんのようなものがぬ〜っと出てきたもんですからなめたのなめないの。
ベ〜ロベロベロベロベロベロ…。
「そのようになめるなそのように!抱え込むな抱え込むな!おいそこは耳だ耳だおい!ん〜まだか?まだ治らんのか?」。
「おかみさんしっかりして下さいおかみさん」。
「お前たちそこへいておいでかい?」。
「『おいでかい』じゃございません。
おかみさんが急に癪を起こされましてやかんがございませんでしたのでこちらのお武家様のおつむりをなめさせて頂いたんでございます」。
「お武家様のおつむり…?知らぬ事とは申せ数々のご無礼平に平にお許しを」。
「いやいやそのように謝らんでもよいがその方本当に治ったのか?本当に治った?う〜ん不思議な合い薬があればあるもんじゃ。
いやしかしその方にはきつく申し渡す。
よいか。
外出の折はやかんを所持致せ。
そうせねばのみどものようなつむりの者が甚だ迷惑を致すからな」。
「肝に銘じておきます。
あの改めてお願いが」。
「ん?改めて…。
さてはその方まだなめ足りぬからなめだめをしておこうというのか!?」。
「お屋敷を教えて頂きとう存じます」。
「屋敷?さてはその方屋敷まで度々なめに来るつもりであるな?」。
「お礼に伺いとう存じます」。
「黙れ!つむりをなめられた礼など来られてたまるか。
妻子の手前面目ないわ。
いやそれよりもうよい。
その方行け行け。
おお待てその方!よいか。
今後その方とみどもがばったり往来で出会う事があってもその方とみどもは他人だぞ。
いや今でも他人ではあるがな決して会釈などしてはならん。
黙って通り過ぎよ。
相分かったな。
行け行け。
可内その方はいつまでゲラゲラゲラゲラ笑っとるか!ついてまいれついてまいれ。
ふん!何たる悪日じゃ。
『犬も歩けば棒に当たる』とは聞いた事があるがみどもが歩けばつむりをなめられるなど聞いた事もないわ」。
「どうでございましょう旦那様。
お屋敷に戻られたら看板を出されては」。
「ん?何の看板じゃ?」。
「癪の合い薬1なめ100文」。
「黙れ!その方などには暇をくれてやるわ!ゲラゲラゲラゲラ笑いよって。
笑うのはよせ笑うな笑う…。
あ〜よいよい。
はあ〜。
人助けというものは心地のよいものじゃ。
しかしあの女め調子に乗ってベロベロベロベロなめおって…。
いまだにこの辺りが…うん?うん?うん?」。
「旦那様どうなされました?」。
「いや何やらのうこの辺りがヒリヒリヒリヒリするのであるがのう。
可内どうかなっておらんか?」。
「旦那様これは大変でございます。
きれいに歯形が2枚付いてございます」。
「何歯形!?さてはあの者なめるだけでは飽き足らず時折ガリガリガリガリやりおったか。
南無三!どうじゃ?傷の具合は」。
「ハッハッハ心配召さるなまだ漏るほどじゃございませんで」。
(拍手)斬られ役っていうのには今まで形がなかったでしょう?形がないったらないしあったっていったらあったんでしょうけどね。
殺陣師さんっていうのがいてて殺陣をかっこよく見せるみたいな芸はあるとしても斬られる方というのはなかなか。
だから教えてくれなかった。
僕らもやってやられて。
これは教えてくれる。
斬り方とか。
「死に方は?」ったら「そんなもん知らんわい」。
知らんわいじゃどうすんですよね。
だから自分らで。
だから僕らも初めてこの映画界に入って立ち回りっちゅう事を覚えないかんという事でその死に方ちゅうもんいろいろ考えたんですけどなかなか分かんないですよね斬られた事ないし。
どうして死んだらいいか。
だから僕ら映画見てアクションのとこばっかり気になる訳ですよ。
内容より撃たれて死ぬ形とかね階段落ちるとか。
だからもう何回も言ってんですけどチャップリンさんの映画を見て喜劇の方ですよねあれはね。
あの方の倒れ方見てねびっくりしたんですよ。
よくよく考えたら喜劇で何であんなして倒れないかんのっちゅうぐらいダ〜ンといってる訳ですよ。
ド〜ンと倒れると。
ええ。
すごいなと。
僕らその本職がこんな負けてたらいかんなというのがありましてねだから僕らもその痛みを感じるね…。
痛くないのはなんぼでも倒れる手ついてこう死んだらね全然痛くない。
そんなもんバ〜ンといかんとね。
そしたら見てる僕らがワッと来たようにチャップリンさん僕は見てねワッと来たのがそうだったの。
バ〜ンと死んでるからワッと来たんですよ。
だから僕らもそういう事をやっぱり人が見て「あいつほんまに斬られた」「今死ぬ」と思うのは自分らがそういう死に方せんと思ってくれないなという事からその後は痛みを感じると。
だからそれを別に人に分かるようにせいとかうんぬんは言った事はないです。
僕が勝手に思っただけでね。
そういう中でやっぱりやらんとという事で。
そしたら一人ぐらいは日本人で見てきてくれるかなと。
ほんでそれは思っただけの事でね。
でその「ライムライト」っていう有名な映画ですけれど「太秦ライムライト」という映画にまでなりましたね。
主役に…。
どう間違うたかむちゃくちゃ…。
いやいやいやいや斬られ役が主役になるっていうのは私あれあの…あんなにせりふが少ないのに心を打つ作品っていうのは…。
おおそうでしたか。
結構なこっちゃなと思いましたね。
僕はしゃべれんのでねカットしてもろてねなるべくせりふはいらんと。
この彼女もなかなかの…。
僕もびっくりしたんですけど。
達者な人ですな。
きれいに…。
ほいで…。
これ松方さん。
ねえ。
はい。
こちらもねえ。
こういう斬られる方を専門にやってはるんですけど斬る方…スターさんっていうか相手傷つけんように気遣いはります?そりゃそうですよ。
ましてや男性はあれなんですけど女優さんですね怖いのはね。
女優さんの持つのはやっぱり短いのが多いですしねこれはやっぱり怖いですね。
そうか相手の刀が短いから。
はい余計ね…。
こっちの方が長いからね。
ほいで相手傷つけてはいけない。
そうかって力抜けませんしね。
力抜かれへんしそら気遣いますな。
逆にスターさんそれは危ないでっせっていうのはおまっしゃろ?それはありますよ。
だからそれはね僕らが悪いんですからね。
別に悪いというより何ですか僕らそれに対処せないかんからどっちにしたっても。
うまい事よけないかんからね。
ほれで先ほどちょっと言いましたですけど「太秦ライムライト」に話が移っていった時にご自身ではびっくりしはりました?びっくりって僕ありえん事だと思ってそんな事はね。
とんでもない話やと。
いや僕は50年やってきていろいろね映画とかうんぬん見てきてやっぱりそのスターさんが映画作ってそれこそ全部見てきてる訳でしょ。
スターさんでも成り立たない映画いっぱいあってそん中で今回こんなんで…。
僕そんなもう生意気でうんぬん言うてる訳じゃないですけどほんま断ったっちゅうのは責任があるからやめて下さいと。
僕らではそんなもん…。
僕は自分なりに考えた時にこんなもんありえへん事やと。
まずお金が集まらへんやろしもし出来たとしてもどこで映してもらえる映画館があるとかいろいろな事考えたらこんな事ありえへんからやめましょうって言ったんですけどね…。
それでやりはってねでもね。
やっぱり皆さんの情熱もあってそうやってほんまに生意気でそんな事はありえへんけど「主演じゃなかったらなんぼでもやらしてもらいますけど主演は僕はあきまへん」って言ったんですけどね。
断ったけども。
「いやあんたのために書いた本や」と。
それだからっていう事でね。
いやまさにそんな感じでしたよ。
だからそう言われるとねまあ。
ご趣味は何なんですか?いやこれといってないんですよ。
昔は熱帯魚から何からずっとやってましたけどね兄貴は植木の事やってたんで盆栽みたいなああいうやつ何かやらせてもらったりして。
盆栽ってそんなに太陽にぐわ〜っと当たってる訳でもないけれどもちゃんと成長をしている。
そうですね。
春今が一番ね…。
今まで枯れ木やったんがピュッと芽出すんですね。
これ見てたらわあこいつら偉いやっちゃなと思ってね。
僕はねその盆栽を見つめるご自身の目がね恐らくご自身のそういうところがあってね誰かがどっかで見てくれてると。
ほいで自分が昨日より今日の方がうまくなったっていうか芽が出たというかそういうところがきっとおありなんだと。
いやいやそんな大したものじゃないですけどね。
ただ一冬過ごしてきて枯れてんのかなどうかなと思ってたのがピュッと芽吹くとやっぱり生きてたんやという感動もありますしやっぱり偉いなちゃんと生きよるね春になったらね。
そういう意味では長い冬でしたな。
ずっと長い…僕らずっと冬ですけどね。
今回こうしてねこの話頂いた時もお受けした時にやっても地獄やしやらんでも地獄やったら同じ地獄やったらやってみた方がお互いに地獄見ましょうかってやらしてもらったんですけどね。
やっても地獄やらんかっても地獄同じ地獄ならやった方がいい。
ちょっと今の書き写して残しときたいですよ。
とんでもない。
でも地獄やなかったじゃないですか。
初めはこんなもん地獄に決まってますもん自分の中では。
それでもよろしいかって。
そんなんでやりますかいうて。
で今度ですねもしも自分が監督するとしたら…。
監督?どんなん撮ってみたいと思います?そんなもう考えた事も思った事もないですしね監督なんて…自分の事もしっかりできまへんのにそんな人にうんぬん監督なんてとんでもない。
いろんな監督も見てきはったやろし。
僕ら映画の事とか内容がどうとかうんぬんは分かんないですよ全然。
ただ今まで関わってきただけで。
だから僕はずっと思ったのはやっぱり一生懸命やるしかないという事なんですよね。
何やってもそれしかない。
そういう人より優れてるとこ何もないですしね。
一生懸命で批判を受けるのはそれは自分が悪いんやしほれで喜んでくれたらそれは自分の一生懸命が見てもらえたという事やしと思ってそれしかないなと。
とにかく何も考えんとねとにかく自分さえやっとけば。
だから自分がどうこううんぬんじゃなしに自分さえ一生懸命やってそれで納得いかんかったらやってきてそれだけやってきただけで自分がどうこう評価はそれは人ですからね僕らは何やってきても「こうや」言うたって人から「何や!」言われたら終わりですから。
そう思ってたら…。
一生懸命。
一生懸命やってるだけです。
そんな何も大層な事は何もない。
いやいや。
それを貫くっていうのはね本当に大変な事ですけど。
何も貫いてないですから。
貫きまくりでっしゃろ。
とんでもないです。
本当に何かお姿を見せて頂いてると凜として生きてらっしゃるお姿はね…。
とんでもない凜って…。
いやいや本当本当。
ほいで一生懸命自分がぶれないっていうところがね。
ぶれてますわそんな事ない。
いやいや大したもんや。
何もやってないですよほんまに。
いやいやそんな事あらしまへん。
今日はありがとうございました。
いや〜ええ話をようけ聞かせて頂きましてありがとう。
お茶も出さいでえらいすんませんね。
ありがとうございます。
えらいすんませんね。
大丈夫ですか?大丈夫ですよ。
はあ〜ええ話聞かせてもうたな。
私も真面目にやろう。
もうそんなアホな…。
笑い過ぎやちょっと!ええ加減にしなはれや!ディレクターがプッやて。
恐れ多い。
「真面目にやろう」言うたらプッて笑われちゃったわ。
2015/04/12(日) 05:15〜05:45
NHK総合1・神戸
桂文珍の演芸図鑑「林家正楽、春風亭朝也、福本清三」[字]
落語家・桂文珍が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は、林家正楽の紙切り、春風亭朝也の落語「やかんなめ」。対談のゲストは福本清三
詳細情報
番組内容
落語家・桂文珍が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は、林家正楽の紙切り、春風亭朝也の落語「やかんなめ」。対談のゲストは福本清三
出演者
【出演】春風亭朝也,林家正楽,福本清三,【ナビゲーター】桂文珍
ジャンル :
バラエティ – お笑い・コメディ
劇場/公演 – 落語・演芸
バラエティ – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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