福井県にある高浜原発。
裁判所が3号機と4号機の再稼働を認めない仮処分の決定を出しました。
関西電力は、異議を申し立てる方針です。
こんばんは。
ニュース7です。
司法が原発の再稼働に待ったをかけました。
福井地方裁判所は、高浜原子力発電所3号機と4号機について、再稼働を認めない仮処分の決定を出しました。
国の新しい規制基準は緩やかすぎて、安全性は確保されていないという判断です。
異議申し立てなどによる審議で、決定が覆らなければ、再稼働できなくなり、関西電力は、異議を申し立てる方針です。
午後2時過ぎの福井地方裁判所の前です。
司法が再稼働を止めるなどと書かれた旗が掲げられました。
高浜原発の再稼働を認めない仮処分の決定。
集まった人たちからは、歓声が起きました。
高浜原発3号機と4号機は、ことし2月、全国の原発で2番目に、原子力規制委員会から、新しい規制基準に適合していると認められました。
福井県などの住民9人は、安全性に問題があるとして、仮処分を申し立て、再稼働させないよう求めました。
これに対して関西電力は、福島の原発事故も踏まえて対策を取ったと反論しました。
そしてきょう、福井地方裁判所の樋口英明裁判長は、関西電力に、再稼働を認めない仮処分の決定を出しました。
今回の仮処分の決定とは、どういうものなんでしょうか。
こちらで説明します。
住民側が申し立てた今回の仮処分。
関西電力がことし11月に、再稼働を目指す計画を示す中で行われました。
この仮処分といいますのは、正式な裁判をしていると、時間がかかって間に合わない、緊急の場合などに使われる手続きです。
そして決定が出れば、すぐに効力が生じます。
このため関西電力は、今の時点では、高浜原発を再稼働できなくなりました。
ただ、仮処分の決定には、異議申し立てなどができます。
そして最高裁判所まで争うことができます。
その過程で決定が覆れば、仮処分の効力は失われます。
逆に取り消されなければ、決定の効力は続きます。
そして正式な裁判が起こされれば、改めて司法の判断が示されることになります。
きょうの決定、原発の安全性を巡る想定や、規制基準について厳しく批判するものでした。
その一つが、基準地震動。
想定される最大の揺れの強さのことです。
決定では、平成17年以降、全国の4つの原発で、5回にわたり、想定を上回る地震が起きたことを挙げ、各原発は当時の最新の科学技術に基づき想定したにもかかわらず、結論を誤った。
高浜原発では起きないというのは、楽観的な見通しにすぎないと指摘しました。
さらに決定では、重大な事故が起きた場合の対策を新たに義務づけた、原子力規制委員会の新しい規制基準にも触れました。
深刻な災害を引き起こすおそれが、万が一にもないといえるような厳格なものにすべきだが、新しい規制基準は緩やかすぎ、適合しても高浜原発の安全性は確保されていないとして、合理性を欠いていると判断しました。
この決定に申し立てた住民側は。
一方、関西電力は、再稼働に向けたプロセスへの影響を最小限にとどめるべく、全力を尽くすとして、異議を申し立てる方針です。
原発の地元、高浜町の野瀬豊町長は、決定は、同意の判断には大きく影響しないという考えを示しました。
では、高浜原発は今後どうなるんでしょうか。
関西電力は引き続き再稼働に向けて、地元、福井県などの同意を求めると見られ、原子力規制委員会も、審査や検査といった手続きに影響はないとしています。
こうしたことから、手続きはこれまでどおり進められ、再稼働の条件がそろった段階で、今回の決定の効力が続いているかどうかが注目されます。
一方、九州電力が7月の再稼働を目指す、鹿児島県にある川内原発1号機と2号機でも、住民が再稼働させないよう、仮処分を申し立てていて、来週、裁判所が決定を出すことになっています。
九州でひょうが降りました。
西日本を中心に大気の状態が非常に不安定になっています。
東日本や北日本でもあすにかけて大気の状態が非常に不安定になる見込みです。
落雷や竜巻などの突風、それにひょうなどに十分注意が必要です。
車にたたきつけるように降るひょう。
午後5時ごろの鹿児島市の様子です。
鹿児島市では、直径5ミリのひょうを観測しました。
九州の西に渦を巻いた雲があります。
強い寒気の固まりです。
この寒気が流れ込んでいるため、西日本では大気の状態が非常に不安定になっています。
寒気が近づくと天気が急変し、ひょうが降ったり、竜巻などの突風が発生したりするおそれがあります。
長崎市でもひょうを観測しました。
その強い寒気、ゆっくりと東へ進むと予想され、影響は長引きそうです。
西日本では、あすの夕方にかけて、東日本や北日本ではあすの夜にかけて、大気の状態が非常に不安定になる見込みです。
また、あすにかけて西日本や東日本では、局地的に雷を伴って、激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は、落雷や竜巻などの突風、ひょうなどに十分注意し、発達した積乱雲が近づいている場合には、頑丈な建物に入るなど、安全を確保するよう呼びかけています。
韓国のパク・クネ大統領の名誉を傷つけたとして、裁判が続いている、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長。
韓国政府によって、出国禁止措置が取られてきましたが、きょう解除され、夕方、帰国の途に就きました。
韓国のキンポ空港で出発を待つ、産経新聞の加藤前支局長。
去年8月から続いていた韓国政府による出国禁止の措置がきょう、解除されました。
前支局長が出国禁止となったきっかけは、去年8月に、自社のウェブサイトに掲載したこのコラムです。
コラムでは、去年の旅客船沈没事故当日に、パク大統領が一時、所在不明になっていたとする韓国紙の記事を引用。
大統領が元秘書の男性と一緒にいた可能性を示唆し、大統領の名誉を毀損した罪に問われたのです。
これに対し国際社会からは、言論の自由を巡って懸念の声が上がっていました。
韓国政府は8回にわたって、出国禁止措置を延長。
加藤前支局長は、東京本社への異動が発令されたあとも、帰国できない状態が続いていました。
この措置について、日本政府は、重ねて懸念を示していたほか、韓国に駐在する外国人記者で作る団体も先週、パク大統領に書簡を送り、憂慮を表明していました。
こうした中、きょう、事件を担当しているソウル中央地方検察庁が、出国禁止の措置を解除しました。
理由については、加藤前支局長本人と産経新聞が、これからの裁判に必ず本人が出席するという誓約書を提出しているうえ、裁判の重要な争点についての審理が終わっており、出国禁止の必要性が、ある程度解消されたなどと説明しています。
加藤前支局長は。
韓国政府はなぜ今になって、出国禁止を解除したのか。
政府も報道の自由の観点から、韓国の対応に批判的だったことを意識したと見られます。
安倍総理大臣のアメリカ訪問を前に、この問題を一段落させることで、日米両国が一段と問題意識を共有するといった事態を防いだほうが得策だという判断です。
知日派の前の駐日大使、イ・ビョンギ大統領府秘書室長が、こうした判断を主導した可能性もありそうです。
加藤前支局長は、まもなく羽田空港に到着する予定です。
前支局長は韓国の裁判で、パク・クネ大統領個人を誹謗する意図は全くありませんと述べて、起訴された内容を否認し、今後についても、これまでどおり無罪を主張していきたいと話しています。
次回の公判は、来週20日に予定されています。
産経新聞社の小林毅東京編集局長はコメントを発表し、名誉毀損罪に問われている裁判はなお継続している。
これは重大な言論の自由の侵害であり、一刻も早い起訴の取り下げを求めるとして、さらなる韓国政府の対応を求めています。
自民、公明両党は、集団的自衛権の行使を可能にすることを含む、安全保障法制の整備に向けた与党協議を再開しました。
きょうの協議では、外国軍隊への後方支援のための新たな恒久法に基づいて、自衛隊を派遣する際に、例外なく国会の事前承認を要件とすべきだとする公明党と、例外として事後承認を認めるべきだとする自民党の間で意見が分かれました。
きょうの与党協議で政府側は、外国軍隊への後方支援のための新たな恒久法を、国際平和支援法とする考えを説明するなど、法整備の全体像を示しました。
協議の中で公明党は、恒久法に基づいて自衛隊を派遣する際には、国会の関与を強めるため、例外なく国会の事前承認を要件とすべきだと主張しました。
これに対し、自民党は、国会閉会中や衆議院が解散されたときでも、自衛隊を迅速に派遣できるよう、例外として事後承認を認めるよう求めました。
自民、公明両党は、政府が目指す来月半ばの関連法案の閣議決定に向けて、今後、週2回のペースで協議を行って、法案の条文審査を行うなど、詰めの議論を進めることにしています。
では、国会記者会館にいる政治部の小口記者に聞きます。
小口さん、自民、公明両党の意見が分かれている点もあるようですが、今後の協議のポイントはどんな点でしょうか。
残された焦点の一つは、国会の関与で、恒久法に基づく後方支援のため、自衛隊を海外に派遣する際、例外なく国会の事前承認を必要とするかどうかです。
自民党は、衆議院が解散されたときなどでも、迅速に派遣できるよう、例外として事後承認を認めるべきだとしています。
これに対し公明党は、例外なく事前承認とすべきだという立場で、きょうは衆議院が解散されていても、参議院の緊急集会を開けば、国会の関与を担保できると主張して平行線に終わり、調整が続きます。
今後、日米首脳会談などの政治日程の中で、この安全保障法制の整備、どう進んでいくことになりそうですか。
連動するのは、日米防衛協力の指針、ガイドラインの見直しです。
政府は、今月下旬の日米の2+2と首脳会談で、安全保障法制の検討内容を反映させて、新たなガイドラインをまとめ、日米同盟の強化を図る方針です。
与党は、これと並行して協議を進め、公明党の幹部の一人は、与党の正式合意は来月半ばの閣議決定直前になるという見通しを示しています。
そして、法案審議となっていきますが、NHKの世論調査では、集団的自衛権の行使を可能にするための法律を整備するという政府の方針について、反対が賛成を上回っているほか、野党側は、徹底した審議を求める姿勢です。
自民党の佐藤国会対策委員長は、衆議院で80時間程度の審議は必要だと指摘していて、与党内では、今の国会で成立させるため、1か月余りの会期延長が必要だという意見が大勢です。
今後、法案の具体像が明らかになるにつれて、安全保障法制を巡る議論が、活発化していくことが予想されます。
では次です。
医師の倫理が問われています。
川崎市にある聖マリアンナ医科大学病院で、少なくとも9人の医師が、診察していない患者のレポートを提出するなどして、精神保健指定医という専門の資格の指定を、不正に取得していた疑いが明らかになりました。
重い精神障害の患者の強制的な入院が必要かどうかなど、重大な判定を行う指定医の疑惑に、患者の家族たちからは、人権感覚が弱まっているのではないかと、批判の声が上がっています。
大学病院を指導する文部科学省を訪れた聖マリアンナ医科大学病院の担当者。
一連の経緯を報告しました。
川崎市にある聖マリアンナ医科大学病院では、少なくとも9人の医師が、精神保健指定医という専門の資格の指定を、不正に取得していた疑いが明らかになりました。
また2人の指定医と、資格を取得しようとした3人の医師、それに上司に当たる指導医も、厚生労働省から聞き取り調査を受けているということです。
指定医は、重い精神障害がある患者が、自分を傷つけたり、他人に害を及ぼしたりするおそれがある場合、強制的な入院や、行動の制限が必要かどうかなどを判定します。
患者や家族にとって、重大な決定に関わる指定医の疑惑に、患者の家族で作る団体は。
川崎市によりますと、聖マリアンナ医科大学病院の医師の判定に基づいて、患者を強制的に入院させる措置を取った件数は、平成25年度までの3年間に、37件ありますが、不正の疑いがある医師が判定に関わっていたかどうかは、分かっていません。
川崎市は、不正が確認され、その医師が判定に関わっていた場合は、判断が妥当だったか、改めて別の医師の判断を仰ぐことになると思うとしています。
疑われる不正はどのようなものなのか。
精神保健指定医になるには、実務経験に加え、統合失調症や認知症など、患者8人のレポートを提出し、国の審査を受ける必要があります。
しかし、不正の疑いがある医師は、自分が診察していない患者のレポートを提出したり、ほかの医師が診察した患者の症例をコピーしたりしたと見られるということです。
精神科医療などの法制度に詳しい専門家は、こう指摘します。
厚生労働省はあす、専門家による医道審議会を開いて、指定医の取り消しなどの処分を検討することにしています。
聖マリアンナ医科大学の内海正昭総務部長は、大学の調査委員会で進めている調査がまとまりしだい、公表するなど、しかるべき対応を取っていきたいとしています。
音声認識の技術を使った新たなパソコン用のソフトが開発されました。
会議の複数の出席者の発言を、画面上にすぐに文字として表示できるというソフトです。
開発した電機大手の富士通は、聴覚に障害がある人たちが、会議や授業などに参加しやすくなることも期待できるとしています。
こちらが富士通が新たに開発した、会議支援ソフトです。
このように早口で話しても、きちんとテキスト化してくれます。
富士通が開発したソフト。
パソコンやタブレット端末に入れてマイクとつなぐと、音声認識の技術で、会議の出席者の発言内容を、すぐに文字として画面上に表示できます。
出席者の数だけマイクが必要になりますが、複数の人が同時に話しても、発言者ごとに内容を表示でき、会議の簡単な議事録を手早く作ることができます。
期待されるのが、聴覚に障害がある人が、会議や授業に参加しやすくなることです。
これまで、複数の人が同時に発言することのある会議や授業は、手話などによる支援が難しかったためです。
音声認識の技術で発言の内容を文字で表示する仕組みは、NECが裁判所向けのシステムを実用化。
NTTは、笑い声まで認識できる技術を開発するなど、今後も幅広い利用が見込まれています。
ニュースを続けます。
野党5党の国会対策委員長が会談し、政治資金規正法の改正案を、衆議院の特別委員会で審議するよう、与党側に求めていくことで一致しました。
国の補助金を支給された企業からの献金の問題で、民主党は、違反した企業への罰則強化などを柱にした改正案を提出したほか、維新の党と共産党も、企業・団体献金の禁止などを盛り込んだ、独自の改正案を提出しています。
JR山手線でおととい、線路脇の架線の支柱が倒れ、レールに接触した問題で、国の運輸安全委員会は、JR東日本東京支社に調査官2人を派遣して、きょうから原因の調査を始めました。
支柱が傾いていることを事前に把握しながら必要な措置を取っておらず、列車の安全に影響がある重大な事案だとして、支柱の異常を把握したあとの会社の対応に問題がなかったかも調べることにしています。
アフリカのナイジェリア北東部を拠点とする、イスラム過激派組織ボコ・ハラム。
少女や若い女性を狙って誘拐事件を繰り返し、去年1月以降、被害者は少なくとも2000人に上ることが、国際的な人権団体の調査で明らかになりました。
調査をしたアムネスティ・インターナショナルは、少女や女性たちを一刻も早く救出するとともに、ボコ・ハラムによる残虐行為を、人道に対する罪で裁かなければならないと訴えています。
青森地方気象台のソメイヨシノの木です。
きょう、5輪以上咲いたということで、開花が発表されました。
青森市での開花は、平成14年と並んで最も早くなりました。
全国有数の桜の名所、弘前市の弘前公園では、今月18日から桜のライトアップが始まります。
プロ野球の速報です。
セ・リーグ首位の中日は、4回、福田のタイムリーなどで逆転しました。
パ・リーグ最下位のオリックスは、カラバイヨのホームランで先制。
西武の中村に、4号ホームランが出ています。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
きょうは近畿から関東を中心に、この大きな雨雲がかかっています。
一方で西からは、強い寒気が流れ込んできていまして、大気の状態が非常に不安定です。
ここに雷を重ねてみます。
西日本で、多くの雷を観測しているんですね。
きょうはこういった雷雲の下でひょうが観測されましたし、また、竜巻などの突風が吹くおそれもあります。
このあとこの雷雲は、東へと移動する見通しです。
では、雨の予想です。
今、東日本にかかっているこの雨雲は、このあと北日本へと移動します。
一方であすの朝にかけて特に大気の状態、不安定なのは西日本です。
あすの朝、近畿周辺、活発な雷雲、発達するおそれがあります。
そして昼ごろは、東日本でも雷雲が発達しやすくなります。
特に、夜の初めぐらいまでは、北日本も含めた各地で激しい雨の降るおそれがあります。
2015/04/14(火) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▽広範囲で大気不安定に 落雷や突風のおそれも 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美
詳細情報
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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美
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