(テーマ音楽)「きょうの健康」今週は「これで解消!ストレス」です。
今日と明日は俳優の今井雅之さんにご一緒して頂きます。
どうぞよろしくお願い致します。
私のためにあるような「ストレス」です。
そうでいらっしゃいますか。
でもストレスがあってもパ〜ッとはね返してしまいそうな…。
そうなんです。
見えますけど。
やっぱりストレス感じないように見えるんですけどどうしても舞台とか映画を作ったりしててスポンサーさんとのいろいろある訳ですよ。
接待で朝まで行ったりとかあと舞台前の緊張とか役者ってどうしてもあるんですけどそれを感じてんのに自分は全部ぶっ飛ばしちゃうんですね。
それがちょっとよくなかったみたいで年末大病しちゃったんですけど。
だから今日は「ストレス」すごく気になるんですよ。
そうですか。
じゃあどんどんいろいろ…。
聞きたいです。
お聞きになって下さい。
ご紹介します。
教えて下さいますのは…よろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
まずラインナップからご紹介しますね。
今週のラインナップご覧のようになっておりましてさまざまなストレス対策をお伝えしているんですが今日は3日目です。
…という事ですが。
考え方がストレスに関係してくるんですか?はいこれは関係しますね。
やっぱり何事もあまり悲観的に否定的に考えてしまうとストレスはたまりがちになってしまいます。
そしてストレスに押し潰されてしまうそういったような事があると自分の考え方に少し偏りがないのかどうかという事に気付いて対応するトレーニングこれが有効となります。
なるほど。
それでは中尾さんお話よろしくお願い致します。
はい分かりました。
ストレスで落ち込んだりとか苦しくなっている時というのはどうしても考え方がよくないパターンになってしまう事が多いです。
ここに10個ほど挙げてみました。
1番目「勝手に物事を決めつける」。
例えばメールで返事が来なかったとすると「あら?嫌われたんじゃないかな」というふうに自分で勝手に考えちゃうんですよね。
「100点でなければ0点」。
「allornothing」全か無かというところで例えば先ほど舞台とかっていうお話がありましたけどセリフを1つ間違えてしまったらああもうこの舞台終わりだっていうふうに極端に考えてしまうような事はよくない。
それはないですね。
3番目は「きっとまたこうなる」。
1回とか2回の経験でそれは一般的なものなんだと自分で勝手に結果を出してしまうというような事ですね。
1回あったミスでもまた次が必ずミスしちゃうんじゃないかとかっていうふうに思うようなパターンもある訳です。
「ダメな点ばかり目に入る」。
これは例えば同じ物事を見ていても双眼鏡をのぞくみたいに大きく受け止めちゃったり逆向きにして小さくいい部分は小さく考えちゃったりしてダメな部分をやたら大きく大きく捉えてしまうような事もある訳ですね。
5番目だと「何もかも自分のせい」。
これは自分に物事を全て関連づけてしまう訳ですね。
失敗すると「ああ自分のこれこれが悪かったんだ」とかそういうふうに考えてしまう訳です。
「○○すべきである」。
「すべき思考」ってやつなんですね。
例えばですけどマラソンなんかはいっぺん走りだしたら完走すべきだとか。
どんなに苦しくても。
私ですねそれ。
青森から下関まで走ったんですけど24日間。
えっ!?途中で脚壊したんだけどいや俺はできる。
はってでもできるというふうに。
どこかで体に無理がある時には撤退する勇気も欲しいというところではあるんですが。
…がないんですよね。
ほかにもあります。
「すぐにレッテルを貼る」。
「レッテルを貼る」。
例えば新入社員みたいな若い人がいたとして仕事ができないとしたら「ゆとり世代だからこうなんだよ」というふうに若いというだけで「ゆとり」みたいな形でレッテルを貼っちゃう。
決めつけてしまう。
こういった事もありがちです。
あとはこういう事もないですか。
「感情だけで判断する」。
見た目が怖そうな人だと「あ〜もう嫌いだ。
この人とはうまくいかない」というふうに思ってしまうとかね。
9番目。
「うまくいくわけがない」。
うまくいく要素があるのにそれを自分で否定しちゃうんですよね。
よくありがちなのがお医者さんが治るって言ってるのに「それは気休めだろう。
俺の病気は治らないんだ」っていうふうに考えてしまうとかね。
そういうケースもある訳です。
最後は「1つの事にこだわる」。
これは選択的に物事を捉えてしまうという事なんですけど例えば今井さんなんかブログやってるかもしれませんけどブログを書いたらいろんなコメントがきっとあると思うんですよね。
1つだけでもすごい悪いコメントがあるとそこに引っ張られちゃって眠れなくなってしまうとかというのが。
一般的にはですよ。
例えば舞台が終わってアンケートとかあるじゃないですか。
99%褒めてあるのに1枚だけ「つまんなかった」って書かれるとうわってなりますね。
意外と弱いんですよね。
まさにそういう事でしょうね。
すごい気になってあそこの照明よくなかったのかなとか…。
99%いいと書いてあってもやっぱりダメなんですね?意外と気になるんですよね。
こう見えても。
…とおっしゃってますが。
たまたまその人が間違えているかもしれないし何でもないような出来事なのかもしれないんですがついつい悪い方に悪い方に考えてしまうというパターンがある訳です。
そうしますとストレスがたまって落ち込みがちなような人そういう方はますますこういうパターンを強めてしまうという事がある訳なんですね。
でもそういう悪い方悪い方…パターンですねそれは直せるというか改善できるものなんでしょうか?パターンというのは身につけたものですからという事はまた学習をし直してトレーニングをする事も可能です。
トレーニング?心のトレーニングとでもいいましょうか。
医学的には認知行動療法なんて呼ばれております。
どんな事をすると思いますか?だから…ポジティブ思考に?そうですよね。
自分ができる範囲でポジティブ思考をやっていくとか。
そういう事ですね。
まずここ10パターンほど挙げましたんでそういった状況を分析するという事になるんですけどこれも一気にやる事は難しいんで一つ一つ手順を踏んだ方がいいと思うんですね。
例えば日々の生活なんかがあった時に仮に嫌な事があったとします。
そうしますとそれをノートなどに書き出して一体何があったのかという事を自分で書きながら点検をしていくというようなトレーニングなんです。
このように欄を4つほど作りましたけどまずどういう状況があるかというところ。
そしてどう考えたか。
そしてどう行動したか。
その時の気分はどうであったかという事を特に嫌な気持ちになった時に後で思い出してでもいいんですけど書き抜いていくっていう事をやっていきます。
通常でしたら専門家と面談しながら行うんですけどこのポイントさえ理解しておけば1人で行う事もできますからこれは非常に注目されていますね。
これはでも全部マイナス思考で書いちゃったらどうなっちゃうんです?最初はトレーニングですからそれでいいと思うんです。
嫌な事があった時に何で私こんな思いしたんだろうなという事を書き抜いていかないといけないですから…。
それはもう出すという事。
出すという事が大事なんですね。
一つ例の方を出してみます。
40歳のサラリーマン営業マンの方がいたとします。
汗かいています。
かばん持って何か小走りしてますんできっと何かあったんじゃないかなと思うんですが状況としては例えば取引先からクレームが入っちゃって上司から注意されたという状況があったとします。
その状況があった時にどんな考えがあったかなという事を自分で思い出しながら書く訳ですね。
例えばですけど「私はダメな人間だ」とか「上司に嫌われている」とか。
これのポイントは後からじゃなくてとっさにどう思っちゃったかというところがポイントなんですね。
これは正直に書いた方がいい。
じゃあ認めていいんですね?私はダメな人間だと。
むしろそこを気付かないといけないところなんで。
そして行動の欄にはその結果自分が何をしたのかなという事を書きます。
これもありがちですけど例えば夜やけ酒をしちゃうとかね。
それよくありますね。
ほどほどならいいでしょうけどこれあまり遅いと次の日に響きますもんね。
次の日にも上司が怖いので避けるようにしたとか具体的にどんな行動を起こしたかという事を書き抜きます。
行動をですね。
はい。
そして最後にその時にどんな気分が起きたかという事をやっぱり言葉だけだと分かりにくいのでパーセンテージでマックス100%と思って何%ぐらい悲しい気持ちが起きたかゆううつになったかという事を数値で書くという事がいいかもしれないです。
これは自分の感覚でいいんですね?そうなんです。
これをやる事によってどんないい事があると今井さん思いますか?まず今の自分を気付く。
でさっき言った「confess」っていうか自分をさらけ出す事によってストレスからの少しでも解放があってじゃあ次回どうしようかっていう次のステップにいける。
そういう事ですね。
何となくここに嫌な事って書いてたんですけどそれは何かも分からないままに悩んでいちゃしょうがない訳で漠然としている自分の悩み心の状態といったものをこう分けていく事によってうまく整理ができる。
あと私たち言語化なんていうんですけど言葉にできるっていうだけで半分治療が成立するというところがあるんですね。
でもそんなふうに言葉にしてそのままにしておいてもなかなかつらいままですよね。
じゃあそのあとどうしたらいいか。
たださらけ出すだけだといけないんでね。
ず〜っと「悲しいが80」続いたらねどんどん悪くなって「悲しいが99」とかね。
このあとは何かあるんですか?これを少しでも少なくするためにまずは自分の考えの部分に注目します。
考えの部分?こういうふうにとっさに考え方「ダメな人間だ」というふうに考えたとしたらそれが本当なのか。
本当に自分はダメなのか本当に上司に嫌われているのかという事を自分に問いかけてみるんですね。
そうしますと先ほど挙げました10パターンのうちのどれかの偏りといいますか認知のゆがみというところに気が付くかもしれないんですね。
そうしますと少し前向きに考える別の考え方というのが生み出せるのかもしれないです。
例えば取引先っていうのがそもそも難しい案件だったかもしれない訳ですよね。
そうしますとクレーム来ちゃったんだけどつなげたというだけで私すごいじゃないかというふうに会社全体がどう思うかは別にして自分が考えるのは自由ですからね。
そういうふうに考える事もでき仕事についてもそういうふうに考える事ができる訳ですし上司に嫌われているんだとしたらもしかして上司側に問題があるかもしれませんし私以外にもみんな嫌ってる可能性もある訳でね。
全員に対して厳しいかもしれないので「なにも自分だけが」というふうに思う事もできる訳です。
いいようにとっていく訳ですね?いいようにね。
自分の中で。
可能性ですからほかにどういう考え方があるのかなととにかくいろいろリストアップ。
自分が少しでも楽になるような考え方というのをリストアップしていくんですね。
行動についても同じです。
行動ももっとこうしたらどうかなという事を考えて別の案を考えてみる訳ですね。
「取引先に説明に行こう」これは対処法としてはばっちりだと思いますね。
あとまあお酒飲むだけじゃなくて同僚に打ち明けてみて俺こんな事を起こしちゃったんだけど何かいい案ないかなという事を人に聞いてみるというのもまたいい案かもしれないですね。
酒は飲んでもいいけど楽しい酒にすればいいんですね?そうなんですよね。
もちろん量は少なめにして。
同僚とこうこう…いやでもこっちの方がいいよねって。
落ち込むやつじゃなくて。
こうしたように望ましい考え方とか行動が見えてきますと気分が少し楽になってくるかもしれません。
このように自分の考え方を見つめ直す事でストレスが軽くなっていくというのが認知行動療法なんです。
気分も先ほどこうしたようなパーセンテージだったのが少し結果的には軽減してくれればいい訳ですね。
最終的には思い込まないという事ですね?自分で悪い方悪い方って。
思い込んだ時には事実としてはそれがあったとしても別の何かいい考え方がないものかどうかという事をとにかく頭をひねってみるという事が大事なんですね。
それにしてもなかなか1人ではこういうふうに状況あるいは考えどうだったか書きにくいような気はするんですよね。
そこまで難しく考えなくても1人でできるもう少し簡単な方法もあります。
自分の取り扱い説明書なんて書きましたけどどうしても否定的になってる時は自分のいいところというのが見つからない人もいますのでなんとかして「プラス思考」と書いていますがいい部分がないかなというふうに考えます。
自分で見つけるんですね?そうです。
今井さんだったら何を書きますか?「好きなこと」はかっこつける訳じゃないけどまず仕事が好きなんです僕は。
そうですね好きな事をやると。
あとマラソン映画かな。
長所としてはどんなものが?とにかく悪いところもあるんだけど前向きな事しか考えない。
後ろを絶対振り向かないという。
例えばこの「好きなこと」というものでしたらストレス解消の手がかりになるかもしれません。
ちっちゃい事でいいんですね?日常生活でできるような事。
これをやると少しでも楽になるぞというような事を見つける手がかりになるかもしれません。
例えばこの「興味があることやってみたいこと」。
例えばバリ島なんてそう何回も行けないかと思うんですけど…。
すごい大きな目標じゃないですか「バリ島で夏休み」。
行こうと思って想像しただけで何か楽しくなってきてやる気が出るかもしれませんので。
ワクワクする事を考える。
そうですね。
夏休みまでちょっとずつお金をためて行こうとかそういうふうに考える事ができる訳ですね。
この「長所」の部分は自分を認めるという事が大事ですからそういう事ができましたら自信もついてくるという事で細かい事でもいいですから書き抜いていくという事が大事になってきます。
いかがでした?感想としては。
ストレス一個解決法じゃなくていろんな対処の方法があってやっぱり相談するっていう事がすごくいい事で自分で思い込まない。
自分をまず知る。
「Knowwhoyouare」じゃないですけど自分を知る。
そして前向きに少しでもいくと。
それがストレスをまたとっていくというのがいい事なんだろうなと。
自分の心を見つめ直す練習というのは日記をつけるようなつもりで是非続けてほしいなと思います。
今日はどうもありがとうございました。
明日またよろしくお願い致します。
2015/04/15(水) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 これで解消!ストレス「考え方を見つめ直す」[解][字]
悲観的・否定的な考えはストレスをためることにつながる。「認知行動療法」では、嫌なことがあった時の状況や考え方、行動、気分などを書き出して、客観的に見つめ直す。
詳細情報
番組内容
ものごとを悲観的・否定的に考えすぎるとストレスがたまりやすい。そうした考え方を見つめ直すのが「認知行動療法」。実際にスタジオで紹介する。なにか嫌なことがあったら、そのときの状況や考え方、行動、気分などを書き出し、その考え方は極端ではないか、別の考え方はないかなど、客観的に点検するとストレスが軽くなっていくことがある。また、自分の好きなことややりたいこと、長所などを書き出すことも効果がある。
出演者
【ゲスト】今井雅之,【講師】帝京大学教授…中尾睦宏,【キャスター】桜井洋子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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