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 米宇宙開発企業スペースXは14日、国際宇宙ステーション(ISS)への補給船ドラゴンを打ち上げた「ファルコン9」ロケットを、海上に浮かべたはしけ船のような専用施設に着地させる試験をした。ロケットは指定の位置に着地したが、勢いが強すぎてひっくり返ったという。

 スペースXによる着地試験はこれで3度目。今年1月の試験でも、勢いが強すぎて着地後に大破。2月の試験では、波が高くてはしけ船を準備できなかったが、ロケットは予定した位置まで戻っていた。成功すれば、使い捨てだったロケットの再利用に道を開き、大幅な費用削減につながると期待されている。

 フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたファルコン9は、約80キロ上空で補給船と切り離された。エンジンを再噴射して姿勢を垂直に保ち、減速しながらはしけ船に着地した。補給船の打ち上げは成功し、17日にISSにドッキングする。水や食料、科学実験用の機材などに加え、今回は無重力状態で本格的なコーヒーが楽しめるエスプレッソマシンも運んでいるという。(ワシントン=小林哲)