高浜原発:再稼働差し止め 新基準の安全性否定 福井地裁

毎日新聞 2015年04月14日 20時47分(最終更新 04月15日 06時20分)

関電が想定するスケジュールへの仮処分の影響
関電が想定するスケジュールへの仮処分の影響
高浜原発3、4号機再稼動差し止めの仮処分が決定され、申し立て住民に報告する弁護士ら=福井市の福井地裁前で2015年4月14日午後2時5分、加古信志撮影
高浜原発3、4号機再稼動差し止めの仮処分が決定され、申し立て住民に報告する弁護士ら=福井市の福井地裁前で2015年4月14日午後2時5分、加古信志撮影

 ◇主張を理解いただけず誠に遺憾で、到底承服できない

 関西電力のコメント 当社の主張を理解いただけず誠に遺憾で、到底承服できない。速やかに不服申し立て手続きを行い、早期に仮処分命令を取り消していただくために、安全性の主張・立証に全力を尽くす。

 ◇「直接コメントする立場にない」

 原子力規制庁の米谷仁総務課長は14日の定例記者会見で「当事者ではないので直接コメントする立場にない。今後の審査に影響はないと考える」と述べた。

 ◇高浜原発

 福井県高浜町にある関西電力の原子力発電所。1〜4号機があり、いずれも加圧水型(PWR)。1974年に1号機、75年に2号機、85年に3、4号機が営業運転を開始した。出力は1、2号機が82.6万キロワット、3、4号機が87万キロワット。3号機はウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使う「プルサーマル発電」を行っていた。いずれも定期検査に伴い停止した。原子力規制委員会は今年2月、3、4号機が東日本大震災後の新規制基準に適合しているとの審査書を決定した。1、2号機について関電は3月、40年超の運転延長を目指し、美浜原発(福井県美浜町)3号機とともに規制委に安全審査を申請。規制委が審査を始めている。

最新写真特集